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週休3日亡国論/日本人インバウンド化の方程式
東京都が週休3日制度を牽引する。
この記事によれば、
「まず隗より始めよ」の理屈で、官側から週休3日に近づけていくことで民間へと週休3日を浸透させていきたいようだ。
だが、筆者はこの政策に反対だ。
三連休増加政策
ハロウィンブーム
ブラックフライデイブーム
そして、週休3日政策
これはくまなく日本のリアル資本を苦しめ、海外ネット資本を利するからだ。
本記事では週休3日政策が日本のリアル資本の経営を悪化させ、海外ネット資本の経営に塩をおくる理路を整然と解説する。
その過程で、
「需要の平準化」が日本のサービス産業振興のために必要である道理をとく。
さらに、現下日本でなされている3連休増加政策などが「需要の特異点化」を招き日本のサービス産業を苦境においているメカニズムを解説する。
ひいては、
「週休3日政策」が実は日本のサービス産業に福音をもたらすという結論の豹変をも示す。
最終的に筆者主宰の議論は、
「週休3日政策は日本人のインバウンド化をもたらす。したがって週休3日政策はインバウンド政策の代替になるのでは?」という問いにまで辿り着く。
この記事によって、
読者が斬新かつ汎用性の高い視座を獲得できると信じている。
では、世界を変える本題に入ろう。
インバウンドによる需要の平準化
昨今、とみにインバウンドの数が増えている。
外国からの渡来規制緩和の賜物だ。
つまり、これは日本政府肝入りの政策だと言える。
このインバウンド政策は「需要の平準化」が眼目だ。
需要の平準化とはまた小難しいフレーズが飛び出したが大丈夫である。
イメージにて説明しよう。
普通、都会であっても14時の飲食店は空いている。
だがインバウンドのいる街では14時の飲食店も相応に賑わっている。
これが「需要の平準化」のイメージだ。
要は「満遍なくお客さんがやってきてくれる状況」のことを需要の平準化というのだ。
実は、
「需要の平準化」こそが飲食店をはじめとするリアル資本の生命線である。
もし仮に、いつも満遍なく適度なお客さんがやってきてくれるのならば、どうなるだろうか??
店員さんはいつも少しだけ余裕を持ちながら高いパフォーマンスを長時間にわたって発揮できる。
店が完全に満員になることはなく、少しだけの空きがあり、片付けなどがスムーズに行える。
お客さんの数が読めるので、仕入れに無駄が少なくなる。
店員さんに「今日暇だから帰ってくれ。カネは出せないが、そこんとこ頼む!」といった人件費のドラスティックすぎる圧縮は不要になる。
ひいてはお客さんが土日祝日平日を問わず満遍なく平坦にやって来るので、店リソース全般を「むっちゃ増加させなけれならない特異点」がなく、人件費をはじめとする固定費を安定させられる。
このように、
いつも満遍なく適度なお客さんがやってきてくれると、リアル店舗は経営が非常に楽になる。
話しを少し戻すと、
インバウンドは「需要の平準化」をもたらすのだった。
インバウンド政策とは平日14時にも飲食店にお客さんを誘致して「満遍なく適度なお客さんがやってくる状態」を作り出す政策だった。
その結果、飲食店をはじめとするリアル資本の経営を楽にするのがインバウンド政策の眼目なのである。
インバウンド政策は需要の平準化をもたらし、日本のリアル店舗の経営を楽にさせる。
ブラックフライデイという逆コース
だが、世の中はうまくいかない。
様々な利害関係が交錯して、有象無象や魑魅魍魎が跳梁跋扈するのがこの世界。
「需要の平準化」こそが日本の第三次リアルサービス産業・リアル資本のカンフル剤足りえることはエリート層のコンセンサスだ。
だがしかし、
それを承知の上で「逆コース」へ誘引する者たちがいる。
例えば「ブラックフライデイ」というネット由来のブーム。
先週から「ブラックフライデイセール」が特にネットで姦しい。
この「ブラックフライデイセール」は明確にネット資本を利して、リアル資本を窮乏させる。
ブラックフライデイセールは「需要の特異点」を作り出すからだ。
ブラックフライデイセールは「需要の平準化」を破壊するからだ。
どういうことか?
説明しよう。
ブラックフライデイセールはその物語の性質からネットにおいて24時間体制で行なうことが出来る。
その一方で、リアル店舗は人間リソースなどの制約から24時間体制での販売は難しい。
つまり、ブラックフライデイセールはリアル店舗にとっての「特異点」である真夜中にも開催されるため、ネット資本の独壇場になってしまうのだ。
かたやネット資本は、人間リソースをはじめとして物理的なモノコトの制約が少ないため、24時間体制での販売が可能だ。
かたやリアル資本は、人間リソースや物流リソースや店内リソースの制約からとてもじゃないが24時間体制での販売は利益に結びつかない。
もし仮に、リアル資本がブラックフライデイセールに合わせてあらゆるリソースを準備してネット資本に対抗すると、今度は平日の閑散期にリソースが有休しまくってコストだけが嵩んで赤字経営まっしぐらだ。
このように、ブラックフライデイは「需要の特異点」を作り出し、需要の特異点に対応できるネット資本を利する。
このように、ブラックフライデイは「需要の平準化」を破壊して、需要の平準化こそが命綱であるリアル資本を困窮させる。
まとめると、
ブラックフライデイブームは海外ネット資本を利して、日本のリアル資本を困窮させる
3連休政策というリアル資本困窮政策
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