10月28日 読書会報告
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
10月28日(土)の朝に開催した「東京読書倶楽部」読書会の報告です!
この日は新規の方が2名、リピーターが4名の合計7名で読書会。神保町古本まつりの前に、コーヒーを飲みながら好きな本を語り合う。
今回は女性参加者の割合が多いこともあってか、心温まる作品に共感する楽しいひと時でした(役得)。終了後は参加者同士で昼食に行ったそうで(他人事)。
・紹介して頂いた本
小川未明「小川未明童話集」新潮社
日本の三大童話作家の一人、「日本のアンデルセン」とも呼ばれる小川未明の童話集。グリム童話のような、残酷な表現や人間の強欲さなどを描く「赤い蝋燭と人魚」などは印象深い。
ただ、ほっこり系の作品もあって「殿さまの茶わん」とかは良い話。周りからは価値があると思われるものも、使う本人にとっては価値のないものって、たくさんあるんだなと思ったり。
有川浩「明日の子供たち」幻冬舎
児童養護施設で育った子供たちや、そこで働く人々のストーリーを描く。傍から見たら恵まれない子どもだ、可哀想な人だと言われるけれども、決してそうではないという心の叫びを感じる。
元々有川浩さんがこの作品を著したのも、児童養護施設出身の女子高生の手紙がきっかけらしい。その手紙の内容も載っているのだが、本当に心温まっる。
三浦しをん「風が強く吹いている」新潮社
弱小陸上部がたった1年で箱根駅伝優勝を目指す物語。全く境遇や背景も異なる10人が、一つの目標に向かって挑戦する姿が素敵。一見無謀のようなのだが、それを感じさせないのも良き。
運動において、走るってすごく単純なことなんだけれども、それをここまで表現できるんだって思う。思わず走り出しちゃったもん(1週間ほど)。
標野凪「今宵も喫茶ドードーのキッチンで。」双葉社
住宅地の奥で"お一人様限定"の喫茶店を切り盛りする店主(モジャモジャ頭で、見た目は大泉洋の印象)。コロナの影響や現代社会にストレスを感じた女性のお客たちが、店主と話をしているうちに…。
メニュー一つひとつにユーモアがあって、オムニバス形式だが若干繋がっているのも良き。調べてみたら、著者自身が飯田橋でカフェを続けながら作家活動をしているようで。
佐藤喜和「アーバン・ベア となりのヒグマと向き合う」東京大学出版会
昨今ニュースになっているヒグマのの出没事件。なぜクマが人間の住む都市に出没するようになったのか、クマの生態系や都市開発など様々な観点から要因を分析する。表紙に似合わず学術書だった。
紹介者がこの本を読もうと思ったのは、最近巷でニュースになっているのもあるが、吉村昭さんの「熊嵐」の影響が大きい。恐ろしい対象だからこそ、知ることで不安を和らげたいと。
11月の読書会スケジュール
11月11日(土) 14:00~17:00
散策×読書会 → 満員御礼!!!
11月18日(土) 10:00~12:00
朝活×読書会→ 満員御礼!!!
11月19日(日) 13:00~18:00
文学×ボードゲーム会
11月25日(土) 19:00~22:00
飲み有り読書会 BOOK & BOOZE!
ご興味ありましたら、コメントや各告知ページにて是非お待ちしております。皆沢に会えるのを心よりお待ちしております(*^^*)
・注意事項
こちらの読書会は、神保町ブックセンターのカフェにて開催しておりますが、運営元のUDS様の主催とは別のイベントでございます。
お見かけした際には店員さんやスタッフさんにお伺いせず、直接主催者にお声掛け下さい。