本を上手に紹介する方法(前編)
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
私が本を紹介すると「川口さんの紹介が上手すぎてハードルが上がる」と言われることが多いです。そりゃ毎週のように読書会を開催していれば、上手くもなります(笑)。
どうすれば上手くなりますかと聞かれたら、大体「人に語りまくりまくりまくりまくることですね」と言います。
すると「いやもっと具体的な仕方を教えてください」と言われてしまう(笑)。
なので今回は、私なりの本の紹介の仕方を真面目に書いてみる。とは言え、そんなに難しいものではない。世の中のプレゼンテーションや話し方の読本と同じように、起承転結を意識して語ればよい。
具体的には、
起:その本との出会いを述べる
承:本のあらすじを話す
転:自分の感想や所感を語る
結:誰にオススメなのかで締める
という流れである。
一つ一つ詳細を書いていきます。
起:その本との出会いを述べる
まずは本との出会いを語るべし。
いきなり本のあらすじを語られても、聞く準備ができていない。まずは数ある作品のなかからこの本を持ってきた理由を一言述べる。
「読書会で紹介されたから」
「○○の古本屋でふと出会った」
「SNSで話題だったから」
「知り合いに薦められたから」
なにも感動秘話を語る必要はなく、この人とその本との出会いやきっかけを話せば、まずは問題ありません。
承:本のあらすじを話す
出会いを述べたら、本の内容について簡潔に語る。注意点として、本の裏表紙に書いてあるあらすじをそのまま語るのは避ける。
なぜなら、誰も内容だけを聞きたいわけではないからである。なぜその本を選んだのか同様に、その人がどこに惹かれたのかが知りたいからである。
こればかりは、ある程度準備が必要である。あくまでも裏表紙のあらすじを骨格として、自分なりの言葉で肉付けしていくこと。
少なくとも、どんな本でも100ページくらいまで述べてもネタバレにはならないものである。読む頃には忘れてしまうし、あとは著者に任せてしまえば良い。
転:自分の感想や所感を語る
あらすじの後や途中で、自分はどう思ったのか、どこが面白かったのか、なぜこの本を選んだのかを語る。
正直、あらすじだけを聞いて読みたいと思うのならば、それは話の筋書きが面白いのであって、多分あなたに紹介されなくても読む可能性が高い。
読書会は、ただ本をおすすめする場ではない。本を通じて自己表現をする場なのだと私は信じている。
ゆえに、紹介しているあなたのことをもっと語るべきである。聞きたいのはあなたの感想であり、捉え方であり、異なる価値観なのだから。
結:誰にオススメなのかで締める
最後は、その本を誰に読んで欲しいかを語れるとなお良い。営業や広告と同じで、あなたなら是非読んで欲しいことを伝える。
「仕事が辛くなったときにおすすめです」
「ミステリー初心者におすすめです」
「笑いたくなったときに是非(笑)」
など、それならば読んでみようかなぁと思わせるフレーズで締める。
ちなみに、どんな本にも使えるテンプレートもある。それが、
「その結末は、是非ご自身で確認してみてください」または「この本を読んだ方の感想を、是非聞いてみたいです」
である。とにかく面白い本だから、是非読んで欲しいというときに使いやすいです。
この流れを意識するだけでも、非常に順序よく語ることができると思います。明日は、その中でも私なりに大事にしていることを書いてみようと思います。それではまた次回!