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新たな一面に気づくこと

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

今日は会社都合で半ドン。歌舞伎でも観に行こうと、昨日から浮き足立っていた。

去年も同じ理由で歌舞伎を観に行った際は、3階席がガラガラだったから、当日券でも余裕だろうと高を括っていた。

だが到着してまさかの事態。本日分(ついでに言うと、1週間先まで)満席とのこと。

まぁふとした思い付きで当日向かって、予約がいっぱいで入れなかった経験は、今に始まったことではない。

こうして、急に暇ができてしまった金曜日。しかもちょっと落ち込み気味。

折角有楽町側に来たので、漫画家 博さんのデビュー15周年を記念した「明日ちゃんのセーラー服 原画展」を訪れることに決めた。

舞台は、田舎の名門女子中学・私立蠟梅学園。 この学園のセーラー服を着ることが「夢」だった明日小路。 少女の「夢」の中学生ライフがついに始まる♪ 広がる、緑豊かな田園風景。ゆっくり流れる青春時間。 田舎×中学生×セーラー服「友達100人出来るかな?」 俊英・博が、柔らかなタッチで贈る優しい学園物語…入学です♪♪

となりのヤングジャンプより抜粋

こういう時は、可愛い女の子を眺めるに限る。自称読書家は単純な男であった。

正直、原画展ってあまり興味が湧かなかったけれども、実際に絵を観ていて、「本当に人が書いたんだなぁ」と、当たり前なことに感銘を受けていた。

漫画だと、どうしても黒と白がはっきりと別れてしまうけれども、この黒の中にも陰影があって、それが人間味があって感動した。

原画展にて撮影

いつかは読書記録を書こうと思っていた、博さんの「明日ちゃんのセーラー服」。

たまたま書店のイチオシとして、1話試し読みの冊子を紐解いて以来、青春をコマ送りにしたような展開に引き込まれた。

それに、登場人物一人ひとりに個性があって、明日ちゃんのクラスには「モブキャラ」と呼ぶような人物がいない。

ちなみに私は、古城さん推しである。1巻のメガネが曇るシーンで、もう好きよね。

原画展にて撮影

それはさておき、明日ちゃんのセーラー服である。

私の我が儘ではあるが、最近の明日ちゃんは、昔のようなおてんばさが薄くなってしまった気がする。

まだ入学したての頃は、明るく天真爛漫で、何事にも一生懸命で、だけどちょっと天然な印象が強かった。

だけど、巻が進むに連れて徐々に大人っぽくなる。演技の為とは言え、ちょっと深刻な顔が増えてきた気がする。

さらに、冬服のせいか、ミステリアスさまでもが醸し出されて来ている。

それに対して、「最近の明日ちゃんは、昔の明日ちゃんっぽくなくなったなぁ…」と考えてしまった自分がいる。

だけどそれって、「明日ちゃんはこうあるべきだ」と、私の勝手なイメージを押し付けているだけに過ぎないのだ。

明日小路もまた、自らの変化に戸惑っている。学校生活を通じて、友だちを通じて、心境や振舞いも変わっていくのが人間である。

逆に、いつまでもそのままでいて欲しいと願うのは、他人の勝手なエゴでしかない

それは明日小路に限らず、人間関係全てに言えることではなかろうか。

それに、人が成長し続けるのは確かだとしても、その人自身の「らしさ」は、全く失われる訳ではない。

変わるんじゃないよ
パワーアップするだけ

「明日ちゃんのセーラー服」14巻 71頁より抜粋

周りから見たら、「変わってしまった」と思ったとしても、やはりそこに存在するのは、他でもない「明日小路」である。

それは、自分がいままで知らなかった、明日小路の新しい面に気づいただけのこと。

そんなわけで、今日(10月18日)発売の新刊14巻を紐解いているところなり。それではまた次回!

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