『ハローサマー、グッドバイ』/本・SF青春恋愛小説
タイトルがいい……。ビートルズは『Hello,Goodbye』が好きだし、くるりは「ハローもグッバイもサンキューも言わなくなって」が好きだし。もしかすると簡単な英単語が好きなのかもしれない。
そんなわけで、夏なので、ほんとクソ暑いので、夏っぽい小説を読みました。ああ、早くグッドバイサマーしたいね……。
ざっくりした感想としては、『何かが道をやってくる』を読んだときに近いかも。季節を合わせてみたけど、「青春恋愛」の部分はもう少し……あ、うそ、少しじゃなかったごめん……"もっと"若いうちに読んだほうが楽しめたかなあ。SFの部分は楽しんだけど、フルで受け止めるなら、思春期の甘酸っぱい気持ちを共有できる感性があったほうがいいよね、っていう。この辺の感覚は、そういう類の話でもいまだに刺さるやつがあったりなかったりするので、よくわからないんだけどね。『Night in the Woods』はふつうにやられたので。
では、またいつものように引用したり感想添えたり。
めちゃくちゃ思わせぶりなセリフ。フィクションに対する姿勢的にも、この作品自体にも匂わせてくる。
滅びゆく中の、人々の行動に弱い気がする。『三体』とか、『渚にて』とか、『星の大地』とか。うわー、『星の大地』懐かしい!!! 思い出してテンション上がってきた!!!(自家発電)
ここが妙に好きでした。身も蓋もない実用性一辺倒の命名法と、お父さんのキマっちゃってる雰囲気で。
たぶん感想として多いと思うけど、ある程度歳を重ねちゃうとどうしても父のほうに感情移入しちゃうところもあるよねえ……。最後はさっくりと切り捨てられちゃうし、息子に怒りを覚えつつもどうにかブラウンアイズに対しても共感しようとした父親に哀しさを感じるよ。
大オチには「おおー!」って思ったけど、できたらもっとその部分をもっと味わわせて!! って気持ちが強くもあり……やはり本作をまるっと味わうには青春と恋愛の志向性がマッチしないとだね!
なんかあんまり面白くなかったのかな、みたいな言葉ばかり並べてますけど、お嫁に本作の天体図を説明している夢を見るくらいにはハマったので、続編も読んでみる予定です! では!