京葉線快速縮小問題を考える㉘最近の話題から(8/1更新)
最近の話題から
「2024年9月ダイヤの一部変更」とその関連報道もひと段落し、次にありそうな動きは8月下旬の新ダイヤ公表(時刻表の発売)、9月1日のダイヤ変更当日となった。当初ここまで続けるつもりもなかった本noteの連載もひと段落……と考えていたところ、細々としたネタは出てきそうなところもあり、このページを随時更新する形で記録しておきたい。
7月4日チバテレプラスから
9月のダイヤ変更後もなお残る問題点について、県議会で答弁があったとする内容。JRの説明自体は、9月のダイヤ変更発表時もあったもので目新しい点はない。
新木場駅のホーム滞留問題は本noteでも取り上げており、論点は下記。
・新木場駅では京葉線・武蔵野線で別の待機列が形成される
・本数の少ない武蔵野線の滞留が特に深刻
・旧ダイヤでは後続の通勤快速・快速待ち客があり、京葉線待機列間での旅客交錯があった
快速に起因する問題点は3つ目になるが、京葉線側は比較的本数が多いこともありそこまで深刻だった印象はない。一方、JR側はダイヤ改正後「危険な状態は解消」としている。
快速待ちが生じるのは、途中駅で各停追い越しが生じる場面であり、9月ダイヤ変更の20時台のように、「各停を追い越さない快速」であれば、上記問題は生じないように思える(内房・外房線直通狙い客は残るかもしれないが、それは全各停の現行ダイヤでも同じ)。
また上記理屈では、そこまで混雑しない下り16時台や、上り・休日場面の快速設定がない理由になっていない。嘘ではないが不正確な点が、説明が理解しがたい理由と推測している。
筆者としては、武蔵野線を含めた列車再編を睨んで快速設定を見送ったとする見解(本note第26回掲載)を堅持しておきたい。
7月12日:5両特急問題
京葉線快速問題とは異なるものの、同時期の施策であり事態を複雑化させている特急5両化問題。6月末で255系代走が終了し、所定のE257系5両編成での運用が始まった。案の定、朝夕の外房特急わかしおで満席となる列車が続発しているが、満席となる区間は東京~蘇我間であり、同区間を走る内房特急さざなみは空いていることから、こちらへシフトする施策を取るようである。
とはいえ絶対的需要の差もあり、この施策がうまくいくかは不透明で、さざなみが不調・わかしおが好調となれば、前者を削減して後者を増強……とする流れがあっても不思議ではない。筆者はしばしば特急を利用することもあり、推移を見守りたい。
7月30日:習志野市要望(千葉日報)
習志野市がJR千葉支社を訪れ、新習志野駅への停車本数の復活などを求める要望書を提出したとする記事。
改めてここで指摘するまでもないことだが、新習志野駅の利用者は多くはなく、蘇我以遠の鎌取駅より少ない。これは新習志野駅周辺は工業地帯であり、駅前こそ商業施設はあるがいわゆる居住地ではなく、より交通至便な津田沼駅利用になることに起因する。
習志野市の主張は、千葉市と以東各市の主張と大差はないのであるが、実態が伴っていない点において「利用はしないが廃線は認めない」とする昨今のローカル線廃線問題に近い態度で、SNSを見ても支持は広がっていない。
また、習志野市は実際にJR側に要望書を手渡したようであるが、双方トップではなく事務方が対応したようであり、知事や市長が自ら動いた千葉県・市と異なり習志野市長の政治的パフォーマンスの色彩が強いように映る。JR側も事務方の対応であり、JRの姿勢も透けて見える。
実際に内容を見てみると、「京葉線の総本数が減っている。もとに戻せば、千葉以東にも迷惑はかからない」などの主張であり、一見もっともらしく見える。「本数をもとに戻せば」という意図だと思われるが、減便は上下3本といったところで、「もとに戻せば」ならば快速も元に戻すべきであり、新習志野駅の停車本数は減る。要するにダイヤの精査をしたわけでもなく、感情論で語っているようであり、首長・事務方とも本気度が不足していると言わざるを得ない。まとめると、論ずるに値しないということになろう。
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