続・京葉線快速縮小問題③2025年3月ダイヤ改正を予想する(下り編)
早いもので、通例であれば次期ダイヤ改正まで1か月あまりとなった。京葉線快速の問題がどこまで手が入るかは未知数ではあるが、期待をこめて予想をしてみたい。今回は下り編。
論点はすでに前回までに整理しており、下りについては夕方の帰宅時間帯の快速復元を予想する形になる。
京葉線快速の設定条件
前回再掲になるが、JRが示している課題は下記。
・新木場駅で混雑が集中し危険な状態となり、ピークの時間帯に快速の設定ができない
・快速通過駅の利便性に課題
新木場駅の混雑解消・快速通過駅の利便性配慮が叶うことが快速の設定条件になる。本noteでは下記の通り予想される対策を整理した。
・武蔵野線列車の増発(京葉線からの振替)
・快速は各駅停車の追い越しを行わない
・快速は南船橋で武蔵野線海浜幕張行きに片接続
もし快速復元がなかったらどうなっていたか?
歴史に「IF」はないのだが、JRの当初の目論見通りに京葉線は各駅停車のみとなった場合に2025年ダイヤ改正はどのような内容になっていただろうか。
各駅停車のみとなった時点で、新木場駅での混雑集中と快速通過駅の利便性配慮は解決しており、JR側もそれは認めているところになる。すなわち、現行ダイヤの運転間隔であれば、新木場駅の混雑問題は解決していることになる。
一方で、武蔵野線については依然として混雑している状況にある。これまで京葉線から武蔵野線(西船橋方面)の振替・増発が続いており、これの深度化は想定される。すなわち2024年のダイヤ改正で京葉線通勤快速・快速を各駅停車に統合したのち、今後は京葉線各駅停車の本数整理、武蔵野線の増強が考えられる。
現行下りダイヤにおいては、17時台・19時台に海浜幕張行きの設定があるが、前後に蘇我行きの設定があり乗車率は芳しくないようである。一方でこの時間帯は武蔵野線の間隔が開いており混雑が見られることから、これを武蔵野線(西船橋系統)に振り替えることが考えられる。
武蔵野線対策は新木場駅の混雑問題からも求められるところで、快速復元の有無に関わらず実施されるのではないかと考えている。
以下、16~20時台までを通して毎時快速2本/hを設定する「理想形」として示してみたい。
下り16時台
16時台については休日ダイヤでは既設定の時間帯となり、混雑も大きくなく日中の延長線上で対処可能な印象がある。このため、各駅停車2本/hを快速化するにとどめ、全体のバランスは大きく変えず速達化を図るものと予想した。快速化スジは南船橋で武蔵野線からの海浜幕張行きに先行するスジを選定しているが、武蔵野線側の見直しが入る可能性も考えられる。
下り17時台
17時台においても夕ラッシュ前であり混雑は大きくなく、京葉線側の本数も多く快速設定可能と予想した。
前提として上記整理の通り海浜幕張行き1本を西船橋行きに振り替えている。特に17時台後半は比較的武蔵野線の運転間隔が開き、ここの増発は不可欠な印象がある。
これに加えて各停2本を快速化し、可能な限り南船橋で武蔵野線からの直通列車に片接続可能な形態とした。京葉線各駅停車が本数減となり、新習志野あたりからの反発も予想されるが、快速からの片接続により有効本数を確保することも出来る。
現行ダイヤでは海浜幕張から下り方面で15分間く場面があるが、海浜幕張から下り方向への利用(海浜幕張からの帰宅)が多く下りホームはかなりの混雑が見られる。快速化によりこの運転間隔是正も望みたい。
下り18時台
基本的な本数は現行堅持し、1時間あたり京葉線系統7本(うち2本快速)、武蔵野線系統5本で、快速の通過追い越しは伴わない形態と予想している。
処理が悩ましいのは前半の君津行きと上総一ノ宮行き(旧通勤快速)が雁行する時間帯で、君津行きを快速と予想したが、内房・外房線直通の列車配列にも抜本的に手を入れるか、堅実に各停存置となるかもしれない。また、18時台後半の成東・上総一ノ宮行は京葉線最混雑で、前後列車の運転間隔や所要時間を考慮すると、各駅停車のほうが全体のバランスが良さそうでもある。
混雑平準化を志向する限り、素人目にも快速再設定が難しそうな時間帯であり、前回予想で18時台の快速復元は難しい可能性ありと整理した理由でもある。
下り19時台
19時台についても各停海浜幕張行きを西船橋行きに振替え、京葉線系統7本/h(うち快速2本)、武蔵野線系統5本/hと予想した。
19時台については混雑が落ち着いてくる時間帯でもあり、快速復元に期待したいところとなる。
まとめ
20時台については快速設定済となり、現行ダイヤ踏襲と予想した。21時台以降も混雑面の課題はなさそうで、快速通過駅の利便性を取るかバランス上の判断と考えている。
また、前回にも記したが快速としては所要時間が長く、東京~新浦安間で各駅停車(区間快速)化しても所要時間に差は生じず、この案も捨てきれない。
予想は多分に希望的観測を含むが、自治体要望が非常に強い夕方下りの快速復元が叶うのか、どこまで復元されるのか、発表を待ちたい。
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