「夏目友人帳」 劇伴コンサート 〜いとうるわしき夢より〜
アニメ「夏目友人帳」の15周年を記念した劇伴コンサートに行ってから、今日でちょうど一週間が経った。
カメラ日和の晴天で、散歩には不向きな強風の横浜だったけど、久々に訪れた街を歩くのは楽しかった。
コンサート会場は、神奈川県民ホール。
来年、老朽化による休館をするそうで、現在の建物を訪れるのはきっと、今回が最初で最後。モダニズムを感じる外観がなかなかにカッコ良くて、結構好き。直線の建物と丸い街灯の対比も佳きです。
照明や壁のギラギラに目を奪われていたのも束の間、その先にはなんと、思いがけずの棟方志功が!!
タペストリーにしては随分ぶ厚くて重そうだなと思ったら、元々は緞帳とのこと。どうりで。
ギラギラの照明に負けず劣らずの存在感、さすがです。
・・・と、ついつい建物のことばかり書いてしまった。。
コンサートは、1曲目『きみが呼ぶなまえ』からうるうると。
夏目友人帳を象徴するメロディで、一瞬にして夏目の世界へ。
私はまだ人吉に行ったことがないし、霊感もないし、演奏されているのはアニメの中で流れる音楽だけど、不思議なほど懐かしい感覚に包まれる。
木々の影、雲や月の投影、舞で奏でる世界観。
曲を聴いて想起するシーンは、きっと各々違う。
会場でアニメの映像が流れたら、そりゃあ号泣しっぱなしになるだろうけど、映像ばかり観てしまい、奏者への意識が弱くなってしまう。
音楽に浸りながら、好きなように脳内再生できる今回の演出は、なんだか夏目友人帳らしくていいなと思った。
舞を眺めながら「遠い祭り火」を思い浮かべたり、『きらめいててご免』が流れた瞬間、多くの人の脳裏に”きらめく名取”が浮かんだであろうと思い笑いそうになったり、『春を知らせるもの』で(我慢して)ぼろぼろ泣いたり。
シーンがすぐに浮かばなくても、優しくて、温かくて、何度も泣いたことを私の記憶は知っている。
それが染み付いているがゆえに、自然と涙が出る曲もあった。
アンコールに、新しい曲を披露してくれた。
第7期の放送がいつになるのかは未だ分からないが、それを待つ楽しみを膨らませてくれる音楽だった。
大好きな作品の、大好きな音楽に浸ることができた贅沢な時間。
夏目友人帳を好きな人たちでいっぱいだった空間には、作品と同じような温かな雰囲気があった。
ほっこり、ふくふく、素晴らしいイベントに感謝 ☆彡