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ここ数年で大きな変化?給食事情のいま


流山市公式ホームページより

今日は何が楽しかった?

小学校でなによりも楽しみだった給食。
それは今の小学生も変わらないようです。

私には小学1年生と4年生の子供がいますが

「今日は何が楽しかった?」

と聞くと

「給食が美味しかった!!」

と返答がくることがとても多い。

ある日は

「じゃんけんで負けてお代わりができなかった(T_T)」

と悔しがる姿も・・・・。

そんな1日の気分を大きく左右する給食ですが今と昔で変化はあるのでしょうか?
以下は子供の小学校のとある月のメニューです。

小学校のメニュー(筆者撮影)

なんとも国際色豊かではないですか!!
サフラン、ナポリタン、プルコギ。
たかなチャーハン、カレーチャーハン、やきにくチャーハンなどバリエーション豊か!

また、人気のあげパンは、
まっちゃミルクとココアがセレクトできるなんて!!
きなこしかなかった時代では考えられない事です。

しかし、ここで気になることが・・・・・・。

1日のメニューがなんだか少ない。
メイン・スープ・デザート
と、この3種類のパターンが多いように感じます。

私は子供の頃は、
メイン・副菜(サラダやおかず)・スープ・デザート
だったような・・・。

ちなみにこちらは下の子が3月まで通っていた保育園の給食の献立ですが
こちらの方がおかず数が多い。

保育園のメニュー(筆者撮影)

そこで考えられる背景は、

物価は上がっているのに給食費はあまり変わっていないのではないか・・・

ということです。
調べてみると1990年代から徐々には上がって、この約30年で、約2倍にはなっているようです。

最新の文科省の調査では、平成30年と令和3年を比較した調査があり、給食費が微増であると調査結果を発表しています。

「令和3年度学校給食実施状況等調査の結果」文科省より

小学校では256円/1食(令和3年)なので、確かに、金額面では値上げに抗っているようですが、実際の給食の中身は・・・となると上記のように、こんなさみしい現状になっているのです。

食材費が高騰で上記の献立の内容のようにメニューの少ない学校も多く、
「質素すぎる給食問題」としてたびたびニュースやネット上でも話題にもあがっています。

ヒレカツやエビフライのメニューが6分の1に減ったり、デザートが出る回数は半減したり。

一方で、単価の安い切り干し大根や高野豆腐は急増している現状があるようです。
また、学校給食の供給会社が破産手続きをしたりなどもニュースで大きく取り上げられていました。

値上げができない背景には保護者の負担が増えるということで反発も大きく生活保護世帯が多い場合は、自治体の負担も増えるので、自治体も二の足を踏むという状況もあるようです。

そうなると、給食の献立をつくる栄養士の献立の工夫が必要となってきますが、調理員が委託業者になってしまい学校や栄養士と一緒になってレシピを工夫するという機会が失われてしまったことも大きく影響しているといくつかの記事などから見えてきます。

物価高騰で消費者の負担も増えている中、金額を上げるだけではなく子供達の楽しみにしている給食をなんとか豊かにする方法はないでしょうか?

例えば

①地元農家と共同して給食用の作物を作る。

これは市場で販売する訳ではないので形などを気にせずに作ることができたり、周辺の学校で使用するため発送費なども安価ですむ。

②子供達の作成した何かの売上の一部で基金を作る。母校に寄付制度を作る

③近くの高齢者向けの施設と同じメニューで給食を作って人件費を抑えて予算を大きくする。

などなど。

周りとってもプラスのことを考えていけば、買うこと=社会を良くする回路になっていくのではないでしょうか。

息子の小学校では、こんな取り組みも

2020年4月に緊急事態宣言が発令されて小学校の給食事情も変わりました。
「食事中は一切の会話をしないで前を向いて食べる」そんなルールが決められ、
楽しいはずの給食の時間も感染を気にしながら食べないといけない・・・・。

そんな中、
息子の小学校では少しでも給食の時間を楽しめるようにと校長先生が考えた策がありました!

それは・・・・・・・

校長先生がYouTuberとなって教室のTVへ番組を配信したのです!
食事中にTVを見るなんて!むかしは考えられない状況ですがこれなら子供たちが同じ方向を向いて静かに食事をすることができます。
これが子供達にはとても好評だったようで息子はとても楽しみにしていました。

現在はコロナも落ち着いたこともあり、前を向きながらも、少しの会話はOKとのことで、放送委員会が作成した放送ラジオを聞きながら給食を楽しんでいるようです。

むかしから「給食」は小学校で楽しい時間の1つなのはなにも変わりません。
未来の子供達もそんな思いをもてるような学校生活を送ってほしいと心から願います。


編集猫 KAURU memo

学校給食について定めた「学校給食法」という法律があります。この中に、
(国及び地方公共団体の任務)
第五条 国及び地方公共団体は、学校給食の普及と健全な発達を図るように努めなければならない。
とあるのですが、努力義務であるため給食の質(品数も含め)には地域ごとに大きな格差があるようです。
「買うこと」で社会貢献ができる仕組み”の記事でも紹介していますが、買うことを通じて、全国各地の給食格差の是正に繋がる仕組みが必要な状況になっているようですニャ。


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