編集長メモ #003
前回の編集長メモ(#2)から10本以上、記事が増えました。すると、不思議なことにだんだんと記事に傾向が見えてきました。ライター同士で打ち合わせているわけではないのですが、「買うこと」を意識したときに、通じるものがありそうです。
「推し」という買う理由
自分の好きなタレントやキャラクター、グループなどを応援することを「推し」と言うようになって数年が経過しています。
「推し」が何かを買う理由になっている現象は一般化しつつあります。
たとえば、色をきっかけにすることもあれば、香りがきっかけなることもあり、アニメとコスメのコラボレーションは定番化しています。
さらに、ライブ・コンサートに行くことを”遠征”と表現することも世代を超えて浸透しつつあります。
観光のために全国各地に行くのではなく「推し」活動のおまけで地方都市の食を楽しんだり、風光明媚な場所に赴いたりする観光スタイルが数万人規模で発生するようになっています。
何かを「推す」が買うことの大きなきっかけとして一般化していますニャ。
社会貢献という言葉のニュアンスが広がりと変化
もう一つの買うことのきっかけが「社会貢献」です。
買うことが社会課題に向き合うことにつながる仕掛け、仕組みは、以前からありましたが、スマホとSNSによって、より気軽に参加できるようになっています。
また、現在の小学校ではSDGsについてのカリキュラムが授業に組み込まれており、ゴミ捨てをはじめ、商品やサービスの選択基準の基礎に、社会の持続性を意識することが根付き始めているようです。
マーケティングに関わるコミュニケーションにおいて、この意識変化は見逃せません。
お店の機能と役割を実感する
「推し」「社会貢献」に続くキーワードは「お店」です。
会社の行き帰りに、マカロンが手渡されるお店に立ち寄るサブスクの話は、
コンビニの来店動機がデザート(スイーツ)になっているという話にも繋がります。
そして、買う予定のない商品を買ったり、ネットでの商品購買につながるきっかけづくりも
「お店」の役割となっていることが小さな事例から見えてきます。
これから「お店」の機能が増えつつ高度化していることが予想できますニャ。
ひとつひとつの記事が集まることで「買うこと」の変化が総体的な現象として見えてきますね。
2023年は世界情勢の不安定さが顕在化し、日本国内の市場も通貨安の傾向と
原材料の高騰でいままでと同じアプローチでの「売ること」が難しくなった
1年でした。
新しい「買うこと」「売ること」が見えてくることで、
これからの、新しい豊かさを見いだせると良いなと考えていますニャ。
前回の編集長メモはこちらから、読んでいただけますニャ。
あとですね、あなたも本屋のオーナーになれる?神保町のシェア型書店
で紹介した本屋さんは、どんどん規模が拡張しています。
どうもコミュニティに参加できることも魅力になっているようです。
以上、編集長ネコのKAURUでした。