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1992年6月 鬼怒沼山に上る01

【あらすじ】
友人Mと、一泊の予定で奥鬼怒にある鬼怒沼山に行ってみよう、と計画。予約したのは日光澤温泉とありましたがまずはそこにたどり着くまでがひと仕事でした。たどり着いた宿はレトロな木造!

一日目
6:15 (注:当時住んでいた最寄り駅の)東十条駅発
上野着、浅草へ。
7:10 浅草駅から快速日光行き
9:06 東武下今市で乗り換え

9:26 鬼怒川温泉駅着
ここから栗山村営バスにて女夫渕(めおとぶち)温泉口まで
(注:2024年現在は、日光市営バスが運行しているようです)

12:00 女夫渕温泉口にてお昼。ラーメン600円
(注:2024年現在は、営業している温泉、店舗はないようですが、無料駐車場はあるようです)

12:50 女夫渕温泉口より徒歩開始

まだまだ余裕

ここから二時間の山道で多少の上りではあったが、道は踏みならされ、しかも林が多いので涼しさもあって、快適な道のりだった。

沢沿いの道をずっと歩く
水が澄んでいて気持ちいい。

木はブナ、カバ、トチ、カエデなどが目立つ。
大きなシダ類が生え、水音が絶えず耳に届き、涼しげでとても快適。
まあ、人も多い。

雪だよ!! と雪なし県出身者

目当ての温泉までに、まず、八丁の湯、加仁湯と通り過ぎる。
八丁の湯はログハウスを建てている最中だった。
加仁湯は新しそうだったが、どちらかと言うと俗っぽい印象。

14:50 日光澤温泉着

とても古びた感じで、山小屋か湯治場という雰囲気が漂っている。
入口に「霊泉如神」との木札がかかっている。

途中で私たちを抜かして行った若い男性二人組が受付に立っていたが「お部屋に空きがなくて……」とお断りされていた。
えっ、こんな奥地まで来て空きがないって断られて、どうするんだこのふたり?
有難いことに、こちとら予約済でした。無事、お部屋に案内していただく。

週末に向けて、またシーズン中ということもあってか、宿の中もまわりもそこそこ人が多い。しかし、主に聴こえてくるのは沢の音と小鳥の声くらい。

部屋は10畳、公民館みたいな畳敷きで押し入れのほかは何もないが、そこがまた良い。
窓は古びた木枠にガラス窓。風にあおられてカタカタと鳴るのがまた風情ある。

明るいうちから、まず温泉。
曲がりくねって、上り下りの多い狭い通路を行って、ようやくたどり着く。

迷いそう……

温泉じたいは小さいが、かすかに白みがかった湯で熱い。硫黄臭はかすか。

露天風呂にも入りたかったのだが(男女共用)、おじさんがひとりずっと浸かっていて、なかなか出ようとしない。
Mとふたりでイライラ外から覗き見る(いやんえっち)が、おじさん気づいておらず、しかたなくロビー(?)の囲炉裏端に戻る。

囲炉裏端では、自由にコーヒーが頂ける。
しかも、囲炉裏で沸かしている茶釜から湯を汲んで作るところが渋い。

夕飯は大広間にて。ひとりひとり、お膳で出していただく。
食いしん坊にしては珍しく、メニューを控えていなかったが、多分山の幸がふんだんに出ていたかと。

20時から一時間、露天風呂が女性限定となると聞き、Mと急いで向かう。

先客ひとり。自然環境調査で訪れているというおばさまだった。午後のお風呂でもご一緒していた方で、この辺りのこともよくご存知だった。
なにかとお話をうかがう。

明日は早くから山登りなので、早めに休むことに。
フロントで、昼ご飯用のおむすびをお願いしてから部屋に戻る。
風がガラス戸を揺する音を聴きながら、いつの間にか寝てしまった。

(二日目に続く)→



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