1993年9月 タイ・バンコクとアユタヤ小走り2
【まとめ】バンコクにて僅かな財力の許す限りできそうなことは何でもやってみよう、とふたりでうろつく。お寺めぐり、食べ歩き、買い物、などなど。足はもっぱらサムロー(トゥクトゥク)と渡し舟。濁流、しつこいセールス、スコールなんのその。途中で離れ離れになりそうな危機もありながら、何とかふたりは旅をします。
まずはホテル出発から最初のお寺にたどり着くまで。
9月12日(日)前半戦
7:30起床。窓からのぞいたホテル裏側、木立の脇、芝生のあるところに女の人が寝ていた。しばらくしてから見たら、姿勢は変わっていたがまだ眠っているようだった。
ホテルの3階レストランで朝食。ビュッフェ形式。
主食:中国風おかゆ?、イカのたっぷり入った炒め麺、ハム、ベーコン、ソーセージ、クロワッサン、丸バン、バターとジャム各種、シリアル数種、目玉焼き、果物はスイカ、パイナップル、マンゴー、みかん、干し柿みたいな何か。飲み物はミルク、パイナップルジュース、コーヒーか紅茶。
スタッフさんが若い男性ばかりで、滅茶苦茶愛想がいい。他に客がおらず、のんびりとたらふくいただく。
さて、まずはシャングリラホテルに! 見学とか宿替えではなく、ここのホテルがやっていたオプションのアユタヤ日帰りツアーに予約を取りに。
シムロさんすまんね。行ってきまーす。
少しドキドキしながら、駅前の通りで初のサムロー(トゥクトゥク)拾い。
最初に止まった兄ちゃん、振り向きざまに「ふぃふてぃ」と。うーん、相場は30~40と聞いていたが……まあいいか、ととりあえず乗り込む。
運河沿いを、半端ないスピードでひた走る。始めはただしがみつくのみ。
ニューロードに出て、まっすぐ行くのかと思ったら(多分)シープラヤー通りに左折、路地をすり抜けいったんシーロム通りに出た(運転手が親切にも、振り向いて「ここがシーロム通りだよー!」と教えてくれた)。で、またニューロードに出て、シャングリラホテルに横づけで到着。
小奇麗な人々がひしめくシャングリラホテル内で、明日のアユタヤ・プリンセス号を予約。
無事に予約が取れて、表に出るとドアボーイたちが親切に「どこに行くの?」と聞いてくる。舟でワットプラケオに渡る、と答えると、ここに行先をタイ語で書いたカードをくれた。乗る時に「チャオプラヤ・エクスプレス」という舟の人に見せるといいらしい。
シャングリラホテルのドアボーイさん、(ここに泊まってなかったのに)コープクンカー。
チャオプラヤー川は泥濁りで水量が多い。たくさんの舟、小舟が行きかい、ちゃぶ台くらいの大きさのあるホテイアオイや千切れたヤシの葉などがのどかに流れて行く。
用水路から川への合流地点には、木くずやビニル、プラゴミが大量に溜まってプカプカしている。
はじめ間違えて、ただの渡し船に乗る。大きな橋のたもと、向こう岸まで1バーツ。
向こう側にいたお兄さんに「チャオプラヤ・エクスプレスはどれ?」と聞いたら、対岸を指さして「ほらあれ」と教えてくれた。屋根付き。とりあえず元の場所に戻るために大きな橋を渡る。
蹴鞠のようなサッカーとバレーの間みたいなスポーツに興じる若者たちを見かけた(注:あれがセパタクローだったのだろうか、今となっては不明)。
次に来た正しそうな船に乗らんとす。
船、桟橋につけたは良いが船体が安定しておらず、船と足場との間がイジョーに離れることがある。車掌(船掌?)は笛をピーピー鳴らすばかりで助けにはならない。地元らしき人びとでもなかなか乗り込めない。タイミングよく乗れた私の後で友人含む数人は取り残されそうになり、あやうく安寿と厨子王状態になるところだった。
それでもなんとか船に乗り込み、「れっつごーとぅーワット・ポー!」の叫びを耳にする。あれ?ワット・プラケオではないの? まあいいか行こうぜ、と川風を浴びる。
【ワット・ポー】
1793年ラマ一世建立という全長49m(46m?)の涅槃仏。
入ってみたお寺で、このようなセットを求める。
紙の間には小さな金箔が1枚。まず、お花を供え、ろうそくに火をつけ、素のろうそくを立ててから線香に火をつけ、拝んでから線香を立て、後ろや横の仏像に金箔を貼り付け、偉そうな(失礼な)お坊様の前にひざまづき、拝んでから両手で紐を編んだ腕輪を頂く。
お坊様の脇に、マイコンのおみくじ?占い?があったのが気になった。
お寺のガイドを頼むと1000~2000バーツかかるらしい。
ふと、小鳥を放して功徳を積むというコーナー(?)があった。30バーツ。
you make a bird free and it will make you happy!と言われる。
りありい?
なんの種類かよく分からない、ずんぐりした小鳥。拝んでからかごの戸を開ける。あまり遠くに飛んでいかないので、もしかしたらまた回収されるのかも知れないのでは、と少し心配になる。ワット・ポーは大きな構えで、白い壁と、ひんやりとした中庭の空間が迷路のごとくたくさんの建物を取りまいている。
トイレはタイ式。
真ん中の足を置いてかがむ部分は白い陶器製、左にはレバー付き水道、下には小さな水槽(水抜き穴はない)と、片手で持てる程度の手桶。
手桶に水を汲んで、用足し後にそれを尻に掛けながら洗う、らしいです。
手動ダイナミックウォシュレットですね。
長くなりそうなので、この日の続きはまた次に。