1991年プチてっちゃんユーレイル旅16
【まとめ】大好きになりそうなリヒテンフェルスを起ち、いよいよ旧東独領へ。1990年に東西統一したばかりで、そこかしこに旧東の香りが。泊る予定だったホテルはな、なんと……混乱の中であちこち彷徨う、長い一日でした。
11月20日(水) 窓からみた屋根さまざま
6:00には起床。早く寝たせいだろうか。うん、そうでしょうとも。
まず今日の予定を、時刻表とにらめっこしながら決めてから、朝食に。写真を撮りたいと言うと宿のフラウはとても喜んでくれて、わんこも一緒に入ってもらえた。
宿の写真を撮った時に気づいたが、フラウ、窓からずっと手を振ってくれていた。もう、去りがたし!
街角のポスターがなんだかポップ。
朝何時か忘れたけど、ベルリン行きがあったので乗ってみる。
Hof泊をやめて、いきなりHalleに行ってみようと決心。
またクローナハ通るぞ。
車掌さんも、ぐりゅーすごっと! って言ってる。
そう言えば、ダンケの言い方も微妙になまっている。
「ダンケ」じゃなくて、「だんけ゜」鼻濁音? Dもなんとなく柔らかい。あったかくて、いいなあ。
Kronach過ぎて、Lunchの注文を取りに来た。
このあたり、1986年にKf(友人)と(夜汽車で)通ったところだ!
今では途中に検問もない。
Forstendorf(通過) このあたりは山の間。カラマツ、杉など生い茂る所、霧がかっている。
霧がすごい Steinbach
トイレに入って気づいたが、いた車両が最後尾で、後ろはドア一枚、後方に飛んでいく景色がまる見え。
トイレも古めかしいし!
そして! いつの間にやら左側の線路が無くなってる。ということは、単線?(テンション急上昇)
ここで今後の予定をまたざっくり立て直す。
20(水)ハレに一泊。もう一度だけ、Dさんちに電話を試す。
21(木)~22(金)ドレスデン泊
23(土)~24(日)ライプツィッヒ泊
25(月)ベルリンの近くまで行ってみる? その後未定。
いつの間にかProbstzelle。工場っぽいのが近くにある。たぶんこの辺りはもう旧東独なのだろう。街灯などもいかにも古っぽい。
どこかのコンパートメントでギター弾きひき歌っている人たちもいる
Country Roadだ!
その後つま弾いていたのは、どうもSimon&Garfunkel。ギターとなるとやりたくなる曲は万国共通なのか?
どこの駅か、対する列車がホームに入った。このあたりの列車には『DR』とある。Deutsches Reichsbahnの略らしい。
こちらの列車が動き出した、ということはやはり単線……
家も工場も教会も、何もかも古びている。
家々の屋根の煙突からほのかに煙が立ち上がっている。
Marksgoeritz 通過。駅の近くの建物からライトを持った人が覗いていたが、信号手さん?
Saalefeld(Saale)もう、骨董品並み。駅名の看板も割れてる!
女の人のアナウンスがすごくなまっているみたい。
アパートが目立つ場所を通る。看板がちらほら。そしてパラボラアンテナのついている家も!
Rudolfstadt ホームは張り替えたばかりできれい。駅にキオスクがあった。古い建物は多いが、なかなか資本主義に適応している。
Saalfeldあたりからまた複線になったもよう。
平らな耕作地、とつぜん羊の群れ! 久々に見る羊(オランダ以来?)
Uhlstadt(通過) Teutsch(通過)
納屋をドイツ国旗の三色に塗っている家がある。
Orlamunde 崖上に教会。赤レンガと美しい模様の梁を持つ家が多い。
岩に何か字が彫ってあった。くり抜いて家みたいなのもある。
Kahla(通過)でだいたい正午。
あー、トラバント発見!
Rothenstein(通過)、Goeschwiz(通過)、高い煙突二本。ここも工場が多い。
けっこう大きな街の中に茶筒みたいな新しいビル。そこを過ぎてすぐ
Jena-Saalbahnhof。ここの男のアナウンスもなまってる。
日本の駅アナ風。こういうふしをあえてつけているのかも。
どこか忘れたが、DRの二階建て列車もみかける。
Domburg(通過)、Camburg(通過)、Bad Koesen(通過)
Naumbergで停車。
天気も悪いが、どこも黒っぽくかすんでいる。
ここは広々としているわりに大きな建物が少ない。
右側少し離れた高台に家が多い。駅近くはバラックみたいな小さな家がひしめいている。
Weissenfels けっこう大きな駅だったが通過。車を積んだ貨車、それに兵器か何か軍関係の車を積んだのもあった。
Grosskobetha(通過) まっ平らで家はまばら。このあたりで13時。
てっぺんに火が燃えている工場。右にも左にも。
ここは昔(東独の頃)通った時にも見た記憶が。
Marsenberg(通過)
で、とうとうHalle(Saale)Hbfに到着。
いきなり、私ゃソ連に戻って来たのかと思いましたよ。軍人さんはうようよ、店は閉まっているところ多く(休日だから、なのか)、コインロッカーも見つからない。
で、決心しましたよ、このまま荷物を持って歩きまわろう、と。
地図を買って、まず友人から名前を教えてもらっていたMarktplz. Pildener Hotelまで歩いて歩いて歩いて……
ここの敷石はベルギー並みにデコボコがひどい。
ビルは廃屋も多い、落書きは人形みたいな鉤十字とかそこを×で消したりとかと芸術的ではない、空気はディーゼルの匂い、まさに混とんの中の統一。
で、ようやく着いたホテルは、な、なんと廃屋と化していた!
あまりのショックにMarkt Platzの方へ戻る。そのまま駅に帰ってどこかに移動しようか、と思っていたが、通りがかりに見かけたRotes Ross。高そうなホテルだなあ、と思い避けて通ったんだが、もうどーしょーもなく飛び込む。
はじめ聞いた部屋が115DM、高い!と言ったら次に出した部屋が85。もういいや、なんでも、夕飯をそこで食べなければいいや、と決める。
あとはDさんちに電話するだけだ。Halleでの用事は、後は特になし。
街中は本当に荒れている。コイン電話はほとんど線を切られたり電話機ごとなかったり(システムが変わって撤去されただけかもだが、跡だけ残っていて新しい電話はない)。表通りを一歩入るともう、真っ暗だし。
人びとにも何だかゆとりが感じられない気が。
駅のKafeでObstのトルテ(桃?)mit ZaaneとTee。茶がうまい。タルトの生地ばボロボロしているが、桃がうまい。5.40だったが60は勝手にチップにとられてしまった!
この町に何となく嫌気がさしてきた頃Hotelに戻り、電話が見つからなかったと言うとフロントで電話を貸してくれたので、ありがたくかけてみる。
と、つながったでは! 何度もなんどもDさんですよね? と確認。
この前ミュンヘンで話したのはやはり別人だったと判明。とても良さそうな人。前もって連絡していた手紙でも事情が分かっていたようで、ハレに来てくれてうれしい、と喜んでくれた。
土曜の19時頃、自宅に訪ねることに決まる(木金も、と言ってくれたが、たぶんお仕事もあるだろうし、そこはドレスデンに泊ることにした)。
急に気分が軽くなり、また外に。駅近くのImbissへ夕飯を買いに。
blotwurst und brochen でかいソーセージ!下のパンは四角くて薄い小さい食パン風。ソーセージは炭焼き! ビールはBecker's Export。すぐにプルタブを開けて飲むが、変な味。3.50くらい。
でもこのホテルはなんと部屋にTVがあるのだ(今までどんな所に泊っていたんだ)。RTL、6時からなんとジェシカおばさん(の事件簿)をやっている。
あとSAT1、ZDF、その他2、3局みることができる。CMもね。
・krups やさいみじん切り器 59DM
・VOLVO やたら恰好つけてる
・珈琲の宣伝
・傘がオートマで折り畳めます、TOTES コミカルな感じ
・局の何かの宣伝…… 久々のテレビをぼおっとみている。
ビールがやたらほこり臭いと思ってナプキンで拭いてみたら、口金の周りがまっ黒! 炭焼きの近くだったし、街全体がススっぽいからか?
このあたりの人は鼻毛のびそう。
ニュースを見てびっくり。ブリュッセル中央駅(見た所そうらしい)で、ネオナチらしき連中と警察のもめごとがあったらしい。Wさん一家心配だろうな……それとも、もう慣れっこになっているんだろうか?