映画『コットンテール』感想
映画ばっか見に行きたくなる時期です。
お金ならカツカツです。
ポップコーンは諦めてます。
あとどう頑張ったって最終的には自分語りになりますよね。
!!ネタバレ注意!!
よかった。ほんとによかった。
悲しいとかじゃなくて、あったかい涙ってこうやって出るんですね。
家族のお話。
というか、
息子と父の話。
映画中盤の
「お父さんの世界に僕も入りたかった。」
っていうのが、ほんとに。
そのセリフの直後に描かれた介護のシーン
手を貸そうとした息子夫婦のことをね、跳ね除けちゃうんですよね。
このときのお父さんの気持ちは、まだ親じゃないから分かった気になってるだけで分かってないんやろうけど、息子側の気持ちになると痛かった。
頼ってよ、娘だけど子供じゃないの、もう。
って感じ。あの感じ。
あと、イギリスの中継地点的なところのホテルで、急にウィンダミア湖行きの電車に乗ると言い張って聞かない様子とか、留守番しててって言われたのに孫を連れてほっつき歩きにいくところとか
親子やなぁって思った。
親子やからこそ気遣えないし、頑固になるし、素直になれない関係性が。
もうひとつ。
妻は晩年若年?認知症になるのだけれど。
病院帰りのカフェのシーンの
「家族じゃなくなるのが怖い」ってセリフ。
あとこれはちょっと本題からずれるけど。
「死」
って人間にとってめちゃくちゃ大事やから、それを描くのってそりゃまあ感動するでしょうよ心動くでしょうよずるいなぁとか思っちゃってたんですが、
この作品はほんとに、大袈裟でもなんでもなく丁寧に「死」を描いていたからか、
人間にとって本当のほんとうに一大事だから、それをただ感動のタネとして消費するだけではなく、ひとつひとつ丁寧に向き合えば、安っぽい感動作にならんねんな、あと、こんなにしんどくてつらいねんな、と思いました。
偉そうですね、すみません。
こういうゆったりとしたテンポの作品は、家で見ちゃうと気が散るので映画館で観たいタイプです。
ほんとうによかった。