人工内耳リハビリ日記:「音入れ前」という時期
人工内耳音入れ前の職場での対面授業がやっと全部終わった…。
ゼミでは音声認識アプリを使いながら。講義のほうはこちらがしゃべっている時間がほとんどなのだけど、しゃべっている間ずーっと自分の声が頭の中で響いている。響く、というのは耳を塞いで声出しているときのような感じに近い。くわえて「サー」とか「チー」みたいな高音の耳鳴りに左から見舞われる。自分の内側からの刺激が多すぎて外との関わりが難しい心持ちがする。
うちに帰るとテレビやラジオをつけっぱなして耳を紛らわす。そうでないと耳鳴りの音しかしなくて、うるさくてたまらないから。
音入れまであと5日。人工内耳生活がこれからずっと続くことを考えると、音入れまでの3週間はほんのわずかな(きっとあとで忘れてしまうような)期間なのだろうと思うが、期待と不安と不便が入り交じるなかなかハードな時期であると実感できたのだった。
・・・そして、人工内耳の手術を受けてからやっと3週間。ようやく明日音入れである。興奮して眠れない。
それにしても、耳がまともに聞こえない状態が続いていくと、コミュニケーションを取りたい気持ちがだんだんうすくなり、人と関わるのもだんだんおっくうになり、さらには食事とかもだんだん適当になり…とどんどん生活までもが荒れてきてしまった。たまたま仕事の都合で予定より日が延びてしまったが、あと一週間この状態が続いていたら心身ともに危なかったかも。聞こえが悪くなることは間接的に心身の健康に影響することを身をもって実感したのだった。患者側の気持ちとしては、手術後できる限り早く音入れをしてもらいたいです。
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