人工内耳リハビリ日記:音入れ日
11:30から大学病院で人工内耳の音入れ作業。初めて人工内耳を通して音を聞くことを「音入れ」とよぶ。手術をしてくれたA先生は不在で、言語聴覚士のC先生とふたりだけで。
人工内耳の体外装置(プロセッサ)を人工内耳調整のソフトにつないでいろいろな高さの音を出してもらい、どのくらいに聞こえるか、やや小さい、小さい、大きい、大きすぎるなどと答えていく。音が出てないのに「小さい」とか答えてしまう。ボケたわけではないのだが…。まだまだ耳鳴りの音が全面に出ている。それでも検査の音は結構聞こえるなとか思いながら聞こえた大きさをたんたんと答えていく。
調整してもらった体外装置をつけたら、C先生の「聞こえますか?」っていうやや割れ気味の声がはっきりきこえる。人工内耳埋め込み手術後、ここ3週間強烈な耳鳴りの音しか聞こえない左耳を抱えて過ごしてきたので、柄にもなくちょっとじーんときたりして。今日調整してもらったこのバージョンで人工内耳の聞こえ方に慣れるためにしばらく過ごすことになった。
その他、たくさんついている付属品の使い方を教えてもらう。充電装置とアダプター(海外で使えるよういろんな規格のコンセントがやたらとついている)、体外装置をいれて乾燥させる装置、乾燥剤などなど。乾燥剤は専用のだと千円くらいする。せんべいについてるシリカゲルで間に合うんじゃないかと思ったのだがだめかな…。その他にもいろいろな便利グッズがあるのだが結構高い。体外装置を落ちないよう固定するゴムみたいのが1000円近くする。
故障や紛失にそなえた保険のパンフももらった。こちらも保険代が結構高い…。大事に使うことを心がけて、入らないでおくかな。・・・とその時は思ったのだが、その後お世話になっているある先生から絶対入ったほうがいいと強くおすすめを受けて態度一変、入ることにしたのだった。
次回は来週に主治医のA先生の診察、再来週にC先生と人工内耳の調整の予定。リハビリの内容について質問したら、家族とか聞き返してもいいような人と話すことだと言っていた。受身的に聞くよりは自分も口動かして話したほうがよい、というのは外国語学習と重なる部分もあるように感じた。人工内耳を通した聞こえ方を新たに学び直す過程に入るのだと思う。どういうリハビリ方法があるのか文献を探してみる。
人工内耳の本体やら付属品やらを収める入れ物がなんとリュックだった。コクレアってかいてある。リュック好きなので結構うれしい(笑 が、自分のリュックと2つ持って帰る羽目に・・・・。
バス待ちで時間があるので病院の食堂で鶏の竜田揚げ定食。音入れ記念食ってことで。店員さんの「ありがとうございました〜」、隣の客が薬の袋をがさがさ整理している音がよく聞こえる。スマホ見ながら下むいて食べてたら、店員さんから水はいるかと声かけられたのにも気がつけた。
その後、ある会議があるので大学へ。本格的なリハビリはこれからであるが「以上で終わります」っていう会議最後の発言はものすごくはっきり聞こえたのを自覚したのだった。
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