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人工内耳手術日記3日目:手術前日
手術前日。今日は検査も診察もなにもないのでゆっくり過ごしていいと言われた。午前中に大学の仕事、これからの授業準備、今日締切の学会の仕事などなどをかたづけた。学生からもいろいろメールが来るので返事する。
1日中何もないかと思ったら、入れ替わり立ち替わり人がやってくる。担当の看護師さん、研修医の先生、手術部担当の看護師さん。手術当日の流れの説明を説明してくれたり、気になることや心配になることはないかなど代わる代わる繰り返し話しかけにきてくれる。2,3日前から妙に肋骨が痛いのが気になるのでそれだけ伝えておいた。主治医の先生も手術を執刀されるA先生と若いB先生、2人がついていてくれる。チーム医療というのを身を持って実感した。
手術が終わるまでの詳しい流れを聞いたところ、手術後意識が戻ってから気管挿管の管を抜くので苦しいかもしれないらしい。やだな。記憶に残らないことが多いって渡されたプリントに書いてあったが、じっさい4年前に顎変形症で顎の骨を手術したときは気がついたら病室だった。今回もそうなってほしい。あと、朦朧としてるときに妙なことを口走ったりしないかが心配。
日付が変わった時点でもう絶飲食になる。明日は丸一日食べられないだろうから、夜は食べたいだけ食べときました。病院内のコンビニで買ったデザート3つ追加で。
手術前日の夕食
ツイッターをのぞいてみると、自分と同じくもうすぐ人工内耳の手術を受けるという人が現在の補聴器を用いた聞こえにたいする喪失感のようなつぶやきをしていた。うーむ、わたしにはそのような感情は全然ないな。2回補聴器を買って試して2回ともだめで(総額75万)、残る選択肢は人工内耳だけ。どのように聞こえるのか体験してみたい。
A先生にも言われたけれど、これでだめだったらあきらめもつくだろうし。仮にだめだったとしても、今から手話を覚えて手話を第一言語にするという選択肢は選ばないと思う。わたしの第一言語は日本語である。もし人工内耳にしても聞き取りがよくならなかったら、その時はひきつづき音声認識アプリなどの技術の助けを借りて生活することになるであろう。