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【かつらのお話:立役襟羽二重地金貼り】
前回、立役襟羽二重にモチノリを刷り込みました。
こんにちは。京都時代劇かつらです。今回はその襟羽二重を地金に貼り付けます。
![](https://assets.st-note.com/img/1694187475056-0gjqH1iNXQ.jpg?width=1200)
中剃りの地金には下拵えとして襟金部分に和紙を貼ってあります。そこにモチノリを刷り込んだ襟羽二重を貼り付けます。
左右が対照になるように。皺にならならいように。
![](https://assets.st-note.com/img/1694187560210-VNoXWKTNg2.jpg?width=1200)
地金に貼り付けた襟羽二重のモチノリが半乾きになったところで細かい目の櫛を入れ、しっかりと地金に固着させます。
櫛入れがしっかりしてないと地金と羽二重の間に隙間が出来てしまい、折角乾いた羽二重から人毛が抜けてしまいます。
ですからしっかり細かく櫛入れをしていかないといけないのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1694187655815-gwJgoIKUHl.jpg?width=1200)
が、モチノリの半乾きの頃合いを見誤り、まだモチノリが緩いのに櫛入れをするとまた大変なことになってしまいます。
丁稚の頃この頃合いを見誤り、櫛を入れたらごっそり人毛が抜け十円禿の様になった時は、なんとも言えない冷や汗が出て時間が止まった感覚になりました。
もちろん一からやり直し。
今思い出しても胆が冷えます。
次回もどうぞお楽しみに。
![](https://assets.st-note.com/img/1694187729943-kh99u6R6tx.jpg?width=1200)
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