その自己肯定感、混ぜるな危険。
ここ数年どころか数十年、自分の自己肯定感の低さと闘っていた。人と自分を比べ、嫉妬し、自分の無力、無能さに嘆いていた。そんなに弱音をペッペッと吐き出す暇があるなら少しでも努力したり、自分磨きをすりゃ良いものの、それすらできないペタレ。「努力できるのも才能」とはよく言ったもんだよね。
そんな自己肯定感低空飛行の僕でも、たまたま小銭を稼げた数年があった。それで気持ち良い時もあるけど、快感は続かない。なぜか?都心に住んでいれば一歩外に出ると即すごい人発見。現実逃避しようとスマホを取り出せばもっと簡単に大量にすごい人が見つかるのだ。
四方八方、手のひらに乗ってる2Dからさえ溢れかえる凄い人たち。
こんなんで調子に乗ってるオレって恥ずい、しょぼい。僕の自己肯定感君はさらに頭を垂らす。
これは持病みたいなものだな。悪化しないように気楽に付き合おう。なんて開き直り、自分の疾患を人に話すと、意外や意外。患者さんが多い。僕から言わせたら順風満帆まるごといってるね!という方でも自己肯定感が低いと嘆いていて、これ現代病なのか?と思ったり。
それで、その対処法を聞いてみると
●目標を決めて小さい成功体験を積む(失敗すると更に凹むらしい)
●人と比べないようにする(結構むずいっぽい)
●自分の気持ちが上がるものを買う、身近に置く(効果が切れるの早いらしい)
と案外手数は少ないし、対処法を見つけても心の底からは抜け出せてないようで行ったり来たりのようだ。それぞれ自己流だし、そんな僕もここ数十年手付かずだし、やっぱり持病感ある。
そこで、Dr.無職な僕はひと肌脱ぐことにした。ざっと本やネットを検索すると、そっこーで見つかる自己肯定感のチュートリアル。関連書籍を3時間ほど読むと解答が見つかった。手で膝を叩くほど腑に落ちた。俺の無駄な20年返して!
自己肯定感とは?
「自分を無条件に愛する。ありのままの自分を受け入れる。」
と大体こんな感じで書いてある。あなたの言いたいことは分かる。
「いやいや、それができねぇんだわ」
同感だ。
しかし、ある書籍を読んでいたら、さらに砕いてくれていた。
意思疎通もできない、1人でご飯も食べれず、ひたすら泣くし、糞尿の世話も必要で、自分以外の存在である幼児を僕らは受け入れて愛することができるではないか?その幼児は、成長しても運動音痴で、勉強も不得意、パートナーもいないし、お金も稼がないかもしれない。それでも僕らは彼らを嫌いになんてならず無条件に受け入れて愛せるよね。と。
ペットだって同じだ。自分の思い通りにならないペットを嫌いになれるのか?むしろそんな破壊的な存在が愛おしかったりするのではないか?
なるほど。
その心の持ちようを自分に対してすれば良いだけなのだ。それで自己肯定感というのは外部要因に影響されず安定するという。
しかし、それでも僕も含め多くの人は自己肯定感が不安定だという。それでここからが本題なのだけど、どうやら多くの人は以下の2つを自己肯定感と混同しているらしい。つまり混ぜちゃってるというのだ。
それが
●自己有用感
誰かの役に立って得られる感覚。
●自己効力感
自分の能力に対する感覚。
この二つと自己肯定感は確実に分けなくてはいけない。これが混ざっていると必ずどこかで自然の摂理による能力や体力の低下、外部要因や他者との比較で自己肯定感が影響を受けてしまうという。
たとえば仕事が変わったり定年したり離婚した際に、自分が社会や誰かの役に立たなくなったように感じる寂しさは自己有用感で、実はとても限定された範囲の話で個人のパーソナリティとは関係ない。ボランティアやゴミ拾いでもしっかり育てられる感覚だ。なんならネットで誰かにとって有用な情報を発信しても獲得できる。
たとえば受験に落ちたり、お金が足りなかったり、老いて活力や美貌が以前とは変わってしまい、自分の魅力や力の不足を感じるのが自己効力感だ。これも自分の内面とは関係なく、いまの等身大の自分で出来る範囲のことを頑張れば実感できるものだ。
どちらも人の評価はコントロールできないので、有用感、効力感を他人に依存するのは悪手だ。何によって二つの感情を満たすかは自分が好きなように決めれば良い。
*注意したいのは、自己有用感も自己効力感も自己肯定感と同じ大切な感情、感覚であり適当に扱うのは良くない。
これらを意識するだけで、かなり自己肯定感がクリアになりませんか?
自己肯定感、有用感、効力感を同じレイヤーで認識せず、独立させて取り扱うことで自己肯定感はブレません。間違った自己肯定感の低さで悩むことなく、気持ち良く毎日を過ごせるのではないでしょうか?
最後に、数日前ボクシングの世界チャンピョンである井上尚弥選手とフルトン選手がそれまで両者無敗のまま試合をしました。結果はご存知の通りですが、負けたフルトン選手が試合後のインタビューで発したコメントで、これぞ自己肯定感や!!と思うものがあったのでシェアせてください。
負けた直後に、自分自身は王者ってなに?って一瞬思ったんだけど、でもまぁそうか、と。誰ひとりフルトン選手に向かって明日から「ハロー、元王者!」って言わないもんね。チャンプだよ、チャンプ。リスペクトだもんね。その人が一試合負けたからってアイデンティティが崩れる訳ではない。
一応ほんとうに自分のことを王者と言ったのか気になって英語の記事を探したけど、ちゃんとchampionと言ってる笑
特にここだよね。
I’m not feeling bad because I’m a champion no matter what. I’m very disappointed in my performance, but I can’t allow that to dictate who I am as a person.
カツオの訳→「気分は悪くないよ。何があろうと僕はチャンピョンだし。自分のパフォーマンスには残念だったけど、それによって自分の人としての評価が影響を受けることは許せない」
これぞ自己効力感と自己肯定感がしっかりわかれてるところよね。僕らもこうやって生きていきたいですね!
そんなわけで、あらためて井上尚弥選手おめでとうございます。って何の話や。
P.S. 今回の投稿はこちらの本から大部分学びました。自己啓発やスピリチュアルな感じもあるので好き嫌いあると思いますが、amazon プライムの方は無料でkindleで読めますので自己肯定感さらに深掘りしたい方は覗いてみるのもいいかもしれません。
10年前に旅したことを書いてますが、古くてあまり更新するモチベ続かずですが興味あれば、、
【世界一周のこと https://note.com/katsuo81/m/mfbd38c989979】
【読書ノート https://note.com/katsuo81/m/m7f3bc144e287】
など。
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ホームレスになったヒモ男、世界一周したら小金持ちになった話。
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