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過去と未来と今

数日前から急に涼しくなりました。

1週間くらい前は半袖のTシャツを着ていましたが、ここ2、3日は朝晩、厚めの上着が欲しいくらいです。

今朝、起きたときの気温は9℃。

ちょっと前には朝でも20℃近い日もありましたので、一気に寒くなったのは確かです。

とはいえ、まだ9℃ありますので、そこまで厳しい寒さではないはずなんですが、今朝は何となくツラさ?を感じました。

「今がこの寒さなら、11月には今よりもっと寒く、12月にはさらに寒く、1月にはより寒くなっている」ということを予測し、「そんな寒さに耐えられるんだろうか?」と不安になっているのが、今朝の感情の正体だと思います。

前後際断

過去と未来を断って、今、このときに集中するという禅の教えです。

ただ、過去の経験に基づいた未来の予測と学習・反省、これはヒトが生存競争において、他の動物たちより優れた能力だと思います。

そして、後悔と不安

この二つの感情は、ヒトが過去の経験から学び、未来のリスクに上手く対応するために、進化の過程で構築された自動運転システムの一部なんだと思います。

後悔しようと思って後悔する人も、不安になろうと決めて不安になる人もいませんので、まさに自動運転システムです。

だから、無くすのは無理です。

でも、とらわれないことはできます。

とらわれないこと。

とらわれないためにできること。

自分なりの「前後際断」方法は、

後悔や不安を見つけたら、「•••だから今•••」という作文を作る。

ただこれだけです。

たとえば、「今がこの寒さなら、11月には今よりもっと寒く、12月にはさらに寒く、1月にはより寒くなっている」•••だから今だけなんだ、この気候は。

「そんな寒さに耐えられるんだろうか?」•••だから今のうちに準備しよう。

シンプルですが、ただこれだけで、後悔や不安といった感情が不思議なくらい流れていってしまいます(「消える」というより「流れる」、「消す」というより「流す」感覚です)。

過去と未来が生み出す感情をサラサラと流していけば、「今、このときだけ」が残ります。

今、このときだけ」だからこそ、庭の紅葉も一段と輝いて見えます。

宗慧

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