あるがままを見る(四行日記)
基本的に飽きっぽい性格です。
趣味でも、仕事でも、新しいもの好きで、
何にでも手を出しますが、長くは続きません。
そんな自分にも、続いているものが二つ。
一つは、坐禅。
伊豆のお寺で初めて坐禅を経験してから、
今年でもう17年になりますが、不思議と
今でも続いています。
もう一つが、四行日記。
四行の定型で書く日記ですが、不思議と
これも坐禅と同じくらい続いています。
実は、四行日記も、老師から教わりました。
ですので、結果的に老師から教わったもの
だけが、続いているような感じです。
これも老師と自分のご縁なんでしょうか。
四行は、それぞれ、
一行目、事実・出来事
二行目、気付き・発見
三行目、学び・教訓
四行目、宣言・ありたい姿
一行、一行にちょっとしたルールがあり、
慣れないとなかなか上手く?書けません。
まず一行目の事実・出来事•••ルールは、
その日起こった事実を客観的かつ端的に書く
これだけです。
これだけなんですが、実際に書いてみると、
これがなかなか難しいです。
この「客観的」という部分です。
例えば、30℃を超えるような真夏日で、
「今日は暑かった」
これは客観的事実ではありません。
暑いか寒いかはあくまでその人の主観です。
同じ気温でも、暑いと思う人もいれば、
寒いと思う人もいます(理屈上は)。
四行日記的には、
「最高気温が30℃を超えた」
という記載になります。
例えば、会社で上司から叱られたとして、
「上司に叱られた」
これも客観的事実ではありません。
叱られたかどうかは、受け取り方次第です。
全く同じことを同じように言われても、
叱られたと感じる人もいれば、
アドバイスだと感じる人もいます。
四行日記的には、
「◯◯さんが◯◯と言った」
という記載になります。
四行日記を始める際には、コーチをつけて、
記載が四行日記的に正しいかどうかを、
チェックしてもらいます。
自分の場合、
暑い、寒い、叱られた、褒められた
美味い、不味い、成功した、失敗した•••
ほぼ毎日のように、
「それは主観です」
というコメントが返ってきました。
自分自身ではルールも理解していて、
客観的事実を書いているつもりですが、
コーチからのコメントで初めて気付きます。
そんなことの繰り返しでした。
われながら不器用?だなと思いながらも、
さすがにこれを何ヶ月もやっていると、
自分が事実だと思っていることの多くが、
実は主観の混じったものだったんだ
さらに、
自分が見ている世界っていうのは、
自分が主観で脚色した世界だったんだ
ということにイヤでも気付きます。
そして、長らく四行日記を書き続けて、
やっと、ほんとうの事実が少し見えてきた、
そんな気がします。
「最高気温が30℃を超えた」
単にそれだけです。
事実はいたってシンプルです
それを、暑い、まだ6月なのに、異常気象、
涼しくなって欲しい、明日はどうなんだろう、
電気代が•••
自分の主観で複雑にしてしまいます
そして、
主観は自分の勝手な解釈に過ぎません
こんなことを四行日記を通して学びました。
あるがままを見る
そんな、禅にも通じる学びです。
二行目以降はまた別の機会に。
宗慧