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認知症につてい学びの記録 3−1

(画像参照元:日中介護交流プラットフォーム Vol.5 https://peatix.com/event/1847161)


これは、2021年4月7日に開かれたオンラインセミナー「日中介護交流プラットフォーム Vol.5」での、医師でもある佐々木淳さん(医療法人社団悠翔会理事長)http://www.yushoukai.jp、メディアでもよく取り上げられている加藤忠相さん(株式会社あおいけあ代表取締役)https://aoicare.co.jpの講演内容を個人的にまとめたものです。講演自体のテーマは「認知症ケア」についてです。
理由は、僕自身大きな学びで、これは記録として薄れないようにしっかり残しておきたいと思ったからです。そこにわざわざnoteの場を選んだのは、他人の目があることで、より正確にまとめようという意識が働くためと、あわよくば今回の学びを志を同じくする方々とシェアできればと思ったからです。
以下、先にすみませんという点を
・ここで記載の数値等の正確さは保証できません。(講演時の自分の走り書きのメモからのみまとめたため)
・その他、中身自体の根拠はここで僕自身が示すことは出来ません。
あくまでも、今回の学びの記録として残していますので、中身の正確さは一旦置いときます。僕が誤ってメモしたために、ここでの記載にも誤りがあるかも知れません。それを前提の上で。

ということで、以上を踏まえて、まとめます。もし、読んでいただけたら嬉しいです。

長いかもなので、佐々木淳さんと、加藤忠相さんで分けて書きます。ここではまず佐々木淳さんから。



認知症は病気か?

いわずもがな、今日本は超高齢化社会です。世界が未だ経験したことのないこと。そんな日本では、高齢化とともに認知症が増えています。

まず、認知症のとある薬は25週までは効果があるそうですが、それ以上は飲んでも飲まなくても同じ。という研究結果が出ているそうです。もっといえば、その薬が85歳以上に安心かどうかの結果もまだ出ていないと。ただそれでも日本では使われていて、それによる副作用も出ている。フランスでは保険適応内で使えない薬とのことです。

ただ、そもそも認知症は薬で直さなければいけない病気なのでしょうか?
そもそも、病気=その集団の少数派を示します。そうした場合、90歳以上の60%を占める認知症は少数派でないため病気とは言えず、単なる老化現象ではなでしょうか?
そして、認知症という病気が増えているのではなく、認知症になるまで長生きできる人が増えているということではないのでしょうか?
2060年、日本人の7人に1人が認知症(高齢者の34%)になると言われています。そうなった時、どういう社会を作るべきでしょう?
これまでは、認知症は病気で、どう治すか、克服するかという発想でした。ですがこれからは、認知症はだれしもがなる。その上でどう向き合っていくかという発想にするべきです。
これまでは認知症患者と呼んでいたけれど、認知症とともに生きる人と佐々木さんは呼んでいます。



認知症の社会認識を改める取り組み

2005年
「認知症サポーター」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000089508.html 
というものが生まれました。これは、認知症を恐れず、正しい知識を持った人を増やす取り組みです。


2007年
「認知症フレンドシップクラブ」https://dfc.or.jp 
これは認知症のことを頭で理解できてもどうしても腑に落とせない。そういう人向けの活動で、認知症は怖くない、我々と同じ人間だという理解に繋がる取り組みです。

以上の活動で、認知症と社会との溶け込みを行ってきました。と言っても、認知症の方が社会で暮らすのが楽ということではありません。
だからこそ、認知症の方も、そのご家族も気持ちよく暮らせるためにと始まった活動の一つが、認知症カフェです(マクドナルドやスターバックスカフェなども協力)。ちなみに、認知症カフェには国や自治体から補助が出るようです。

ここでボク個人の余談ですがこんな取り組みも話題になりましたね。
注文をまちがえる料理店http://www.mistakenorders.com

2014年
日本でも認知症当事者が声を出し始めるフォーラムが開催されました。
これは、認知症の人は自分で何も決定できないという決めつけを払拭していくため、自分抜きに自分のことを決めないでほしいという声を発する活動とのことです。(最初はイギリスで始まった活動)

認知症当事者の方々の本も出ています。
佐藤雅彦
https://www.amazon.co.jp/認知症になった私が伝えたいこと-佐藤-雅彦/dp/4272360825

樋口直美
https://www.amazon.co.jp/私の脳で起こったこと-レビー小体型認知症からの復活-樋口-直美/dp/4893088432



より良く生きるのに認知症を足かせにしない

認知症の方をケアするとは、認知症の方と共に暮らすことです。
認知症の方が求めるのは支えてもらうことではなく、共に生きることです。
認知症だとしても、その方のところに遊びに来た子供にとって、その方が認知症かどうかは関係のないことです。
街を歩いていても認知症だからとその方を差別することはありません。

ある介護施設では認知症の方も自分たちで食べる食事を自分たちで用意しているようです。
この、自分で自分の生活を行う。それをそっと見守るのが介護職の仕事と話していました。

認知症だとしても、普通に仕事をして、普通に給料をもらう。これは世界中で実際に出来ていることです。

人生の目的(社会的役割、生きがい)をはっきり持つことが認知症の進行を遅らせるという研究結果が出ています。
そして、現在も様々な認知症の薬を開発していますが、今以上の効果を発揮する薬は未だ開発されていないとのことです。
薬に助けてもらうことは大切です。ですが、薬だけで向き合うのではなく、生きがいを持つことで、認知症を重くさせず、自分らしく長く生きられるかもしれません。

兎にも角にも、まずは誰しも必ず認知症になるという視点が、認知症理解の第一歩ではなでしょうか?



まとめ

これまでは認知症を治そうとしていました。ですがなかなか治す方法が見つかっていません。
そこで今度は、認知症をケアしようと発想が変わりました。
認知症になっても最期まで一人の人として尊重して生きていきたい。
社会にお世話されるより、社会の一員として最後まで生きたい。
そのためには、社会の認知症理解を高める必要がある。

そう話して、佐々木さんの講演は締めくくられました。


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