昭和芸能の世界を懐かしむ
夜のゴールデンタイムで、唯一、昭和芸能界の拠り所であったBSテレビも、最近、訳のわからないお笑い芸人がはびこり始め、うっとうしい世相になってしまった。誠に残念である。
そんな中、風前の灯化しているBSテレビで、12チャンネルは、何とか昭和の名残でもある娯楽映画が放映されている。ここ数か月は、名物の大映映画シリーズとして名を馳せた、市川雷蔵「眠狂四郎シリーズ」と勝新太郎「座頭市シリーズ」が流されており、毎回ビデオに収め鑑賞している。
リアルタイムでは、この二つのシリーズ物は、斜陽の映画界が生き残りをかけた作品だったと記憶している。当時(昭和37年ころ)の日本映画界は、最盛期の映画ブームは当に過ぎ去り、邦画五社が四苦八苦して観客動員を図る末期状況だったのだ。
自分がもっとも肩入れして観ていた、日活アクション映画も同様で、同社の両輪ともいえる、「裕次郎」と「マイトガイ・旭」の二大スタアでさえ作品がマンネリ化し、お客を呼べなくなった時代だったのだ。
今でも、迷うことなく自分の世界にある昭和芸能人トップスタアベスト7は、「三船敏郎」、「鶴田浩二」、「石原裕次郎」、「美空ひばり」、「小林旭」、「高倉健」、「吉永小百合」、この7人でしかない。
数多い当時の芸能界映画スタアの中でも、この七人の侍は際立って、個性豊かな才能を前面に押し出しオーラを放ち続けていた。
そうした彼らから発せられる星の輝きは、三船敏郎を除いて、映画と歌の世界がマッチし、それらがエンターテイメント化し上手く融合し合致していたからだ。
今の若い方には、彼らの個性豊かな才能、芸能魂は知り得る機会は少ないだろうが、彼らこそ昭和のエンターテイメントを背負って立った、正真正銘の個性豊かなスター群だったと言えよう。
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