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泥棒天国の原因と結末

Audibleで星新一の配信がスタートした。
ちょっとずつ聴いている。

聴いていて思ったのは「泥棒がいっぱい」ということだ。
星新一の小説では、だいたい家にいると強盗が入ってくる。
たまに殺し屋が入ってくる。
泥棒が主人公の場合もある。

星新一の時代は泥棒が多かったのかしら。
泥棒の件数は減少傾向にあると聞いていたが…
警視庁のホームページを見たら、この20年間で1/5ぐらいになっている。

そういえば子供の頃、近所に泥棒が入った。
ちょうど仕事中に家の人が入ってきたらしく、泥棒は逃げた。
家の人は勇気があったので、大声で「ドロボー!」と叫びながら追いかけた。
サンダル履きとは思えない猛烈な速度で追いかけていく近所の人を、私は窓から見守っていた。
最近はそういった経験はない。

家の防犯性が高まって、泥棒がしづらくなったのかもしれない。

私の実家は安普請のため全体的に傾いていた。
玄関もひん曲がっている。

そのため、特殊な技能を持っていないと玄関の鍵を開け閉めできない。
その技能は私と母しかもっていない。
私や母がいないときは他の家族は鍵をかけられない。
やむを得ず、鍵をかけないで出かけていたようだ。

窓も私が開け放しにしておくので、知らない猫が押し入れに住み着いていたことがある。
ある日、押し入れから気配というか、オーラを感じた。
うちの飼い猫の長次郎がいるのかな、と思った。
開けてみたら、知らないデカ猫がいた。

「なんだよ、文句あんのか?」という感じで、なんとも堂々としていた。
細目でこちらを睨みつけてくる。
私はそっとふすまを閉じた。

そんなオープンハウスだった我が実家も建て替えられた。
玄関には立派なディンプルキーが二個もついている。
窓も二重ロックというのか、普通の鍵のほかに下の方にミニつっかえ棒的なものがあって容易に開けることができない。
これでは泥棒もやくざなデカ猫も、入るのは大変だろう。

泥棒は減ったが悪人は減らない。
もっと楽に稼げるシノギとして、特殊詐欺とか、ブラックバイトが流行しているのかもしれない。

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