魔女の宅急便はフリーランスの開業物語だった
今日は久しぶりに予定が何も入っていなかったので、テレビの録画用に接続しているHDを整理した。
いつか見ようと思って撮り貯めておいた映画やドキュメンタリー番組が山のようにある。しかし、いつか見ようのいつかは中々こないもので、一番古いものだと3年くらい眠ったままのものもあった。
クローゼットなどの掃除であれば、1年以上触らなかったアイテムはよほどの理由がなければ処分するのに、3年て・・・と思いながらどんどん削除していった。
そんな中で一本の映画のタイトルが目に入った。
「魔女の宅急便」
そう、黒い服に赤いリボンの幼い魔女が見知らぬ街で成長していく様を描いた有名なジブリ作品で、1989年に公開された映画だから、かれこれ30年以上も前の作品である。
もちろん私はこれまでに何度もこの作品を見たことがあった。しかし数あるジブリ作品の中で、私にとってはそこまで上位というわけではなく、少女の成長を描いた作品・・・くらいの位置づけだった。
にも関わらず、私はふともう一度見たくなって再生ボタンを押した。
するとどうだろう、私の目に映ったストーリーは、少女の成長物語であると同時に、1人のフリーランスがビジネスを立ち上げていくビジネスストーリーに感じられた。(というのは、ちょっと誇張し過ぎているけれど)
(以下、ネタバレしまくりなので、まだ見ていない!という方は先に映画をご覧になることを強くお勧めします。)
主人公のキキは13歳になり、魔女の修行のために見知らぬ街に旅立つところから物語が始まる。
片田舎の実家を出て、海が見える大きな街にたどり着き、パン屋のおソノさんと偶然出会い、おソノさんの店に来たお客さんの忘れ物を、キキが代わりに届けたところから、キキは宅配サービスを始めることを思いつく。
このシーンは、自分の強みを活かして人助けをしてみたら、それが仕事になるのではないか?というインスピレーションを得るような描写となっており、まさにフリーランスの仕事始めの様相を表している。
さらに、店を初めてすぐに最初のお客様が表れるものの、想定外のトラブルに見舞われてしまったり、次のお客様が中々現れずに暇を持て余してしまったりするシーンが描かれる。
そうしてあれやこれやと事件が起こり、キキは自分の能力に自信が持てなくなり、ほうきで空を飛ぶことが出来なくなってしまう。
画家のウルスラとの出会いを通じて、自分自身を深く見つめ直したり、魔女という存在について自問自答したりする。
そんな中で、友達のトンボが事件に巻き込まれ、その危機を救うために、キキは再び空高く舞い上がる・・・
他に合間のシーンで描かれていたけれど、キキは宅配の仕事を始めるにあたって、自室に電話をひこうとするが、おソノさんの好意で店番をする代わりに電話を使わせてもらったり、買い出しをしながら、先々の生活費(予算)のやりくりを考えていたり・・・と、仕事を始めたてのフリーランスが初期投資をどこまで拡げるかということであったり、周囲との関係を構築し、いかに協力を得るかということに悩むのと同じような描写がある。
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だいぶ割愛しましたが、この魔女の宅急便という映画を通じて、フリーランスの働き方であったり、仕事の進め方みたいなものを改めて考えさせられたような気持になりました。
以前までは、純粋なファンタジーとして見ていたのですが、自分の立場が変わると、こうも映画の感じ方まで変わるのだと、ある意味すごく新鮮な体験でした。
開業から間もないようなフリーランスの方、是非ご覧になってみてください。
※このnoteに使用している画像は下記から拝借いたしました。
「※画像は常識の範囲でご自由にお使いください。」とありましたので、ありがたく使わせて頂きました。