虹色のキャリア理論
キャリア理論の中に「ライフキャリアレインボー」という考え方があります。言葉自体に聞き馴染みがなかったとしても、その意味は何となくピンとくると思います。
この「ライフキャリアレインボー」とはアメリカの教育学者ドナルド・E・スーパー博士が提唱した理論で、人間は「子ども・学生・余暇を楽しむ人・市民・職業人・配偶者・家庭人」の7つの役割を、立場によって使い分けているとするものです。
何歳になろうと親の前では子供ですし、社会で働くと同時に、家族の一員だったりします。
すなわち、人間は誰でもいくつかの役割や立場を使い分けていて、年齢や状況のよって、その役割の割合は変化していきます。
皆さん自身、自分の過去や現在を振り返ってみると、同時期にいくつもの役割を担っていたことが思い出せると思いますし、その割合が現在とは違うバランスになっていることもあると思います。そして、将来的なバランスも変っていくでしょうし、意識してみると理想のバランスなんていうものも見えてくるかもしれません。
キャリアプランというと、どんな仕事に就くかとか、どんな会社に入るかといったことを中心に考え始めることが多いのではないのでしょうか?
何をするか、どのように働くかということを重視して考えることが間違いというわけではありません。
ただ、仕事は人生における一部であって、全てではありません。
そもそも、キャリア という言葉は行路や足跡といった意味が語源となっているので、その人が生き、活動してきた内容が全てキャリアという事になります。
仕事を軸に考えてキャリアプランを考えるということも一つのアプローチ方法ですが、別のアプローチとして、どのような立場や役割に重点を置きたいのか。仕事を人生の中心に据えたいのか、或いは家庭を重視したいのか。バランス型にしたいのか。
自分が理想とする役割のバランスを実現できる働き方とはどのようなものなのか。逆に理想のバランスと現実とのギャップはどのようなところにあるのか。
もし、理想と現実にギャップがあれば、生きづらいと感じたり、生活の中でストレスを感じやすくなったりします。
人生における役割のバランスという視点から、キャリアプランを考えてみることで、生活バランスを整えたり、理想の人生を歩み始めるきっかけになります。
年齢的な節目を迎えたときや、転職や結婚など人生の節目を迎えたときに、ぜひライフキャリアレインボーという考え方を思い出しながら、キャリアプランについて見つめ直してみてはいかがでしょうか。
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