ゴール達成の秘術? 予祝という日本古来の方法は現代にも通じていた
今日のnoteは少しだけスピリチュアル・・・というかメンタル的な話かも。
みなさんは「予祝」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
私はつい先日、この言葉を初めて耳にしました。
予:あらかじめ
祝:いわう
そう、何かの目標だったり願掛けしているようなことがあるときに、達成する前に「達成した!叶った!」と前祝いをすることを予祝と言うそうです。
これは日本に古来からある考え方だそうで、その代表的なものが「お花見」です。春に梅や桃 そして桜を愛でながらお酒を飲んだり、わいわいと花見を愉しむことは、秋の豊作の前祝いだったとのこと。
花見をすれば稲穂が垂れるなんていうのは、風が吹けば桶屋が儲かるくらい因果関係の薄い・・・もはや何の関係もなさそうな事柄に見える。もっというと、ただ花見でわいわいしたいだけの口実にすら思えてくる。
しかし、実はそれだけではない。
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「ゴールイメージ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
分かりやすい例を挙げると、トップアスリートなんかが大切な試合の前に、自分がベストパフォーマンスを発揮して試合に勝つイメージを明確に描くようなことを意味しています。
ここで言うイメージとは、「試合に勝った、嬉しい」という曖昧なものではなくて、スタートラインに向かう際のルーティーンを行っている姿、その時の競技場の音、試合開始の合図、試合中の様子、その時の景色、自分の感情、勝利した瞬間の温度、試合後のスピーチの内容、周囲からの賛辞の言葉・・・というくらい、もはや未来のことではなくて既に経験したかのように具体的にイメージすることが重要です。
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また別の例を一つご紹介します。
私が前職で働いていた会社では「Press Release」と呼ばれるドキュメントがありました。
Press Releaseは、いわゆるマスコミ向けの発表のための資料・・・ではなく、新しいプロジェクトの計画段階で社内向け準備されるもので、言うなれば企画提案書の一部です。
しかし、その書き方は全て過去形で書かれます。
そう、まるで既に何かが達成されたことをPress Releaseするかのように、記載するのです。
なぜこんな資料をプロジェクトが始まる企画段階で作成しているかというと、成功イメージを描くこともそうですが、そのプロジェクトを実施することのメリットやデメリット、懸念材料などを出来る限り具体的にイメージすることが出来るからです。
ちなみに、Press Releaseには付録としてQ&Aが付けられ「どのような質問や懸念の声が上がるだろうか?」と想定することで、プロジェクトの方針が
具体的に分かるように設計されます。
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お花見、アスリートのゴールイメージ、Press Releaseと3つの例を挙げてみましたが、いずれも未来の成功を前もって具体的にイメージするという点で共通の手法です。
トップアスリートのメンタルトレーニングというのは、根性論という時代は過去のもので、現在では科学的なものだったりもしますし、私が働いていた前職企業も、かなりのハイテク企業でした。
そう考えると、予祝という日本古来の手法もあながち眉唾的な考え方ではなく理にかなった考え方のような気もしてきます。
もうお花見のピークも過ぎ始めていますが、それぞれの秋の豊作を祈って全力で"予祝"してみるのもいいかもしれませんね。(ソーシャルディスタンス的なやつは、各自でご注意を)
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