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確率の話 水はまだ半分あるのか?
algoというゲームをご存じでしょうか?
東急ハンズの片隅に置いてありそうな知育ゲーム的な奴です。
ざっくりとゲームのルールをお伝えすると、
白黒のカードがあり、それぞれに0~11までの数字が書かれている。
2人対戦の場合だと、最初に4枚ずつ配り、相手のカードに書かれた数字を当てるというものである。
自分が持っているカード(数字)は、相手が持っていないから・・・、数字の並びから・・・など、目の前にある情報を論理的に組み立てながら、相手よりも早く相手の数字を当てるというのが、主旨だ。
このゲームには、1人用の遊び方がある。
まず白黒のカードを全てシャッフルして、最初に8枚オープンにして場にならべ、残りは山札とする。山札から、一枚のカードを伏せたまま引いて、場に出ているカードより大きいか小さいかを予測する。場のカードより大きいと思えば右側に、小さいと思えば左側に置く。
それが場所を決めてから、カードをオープンにして、正解であれば次のカードを山札から引いてくる。あとはこの繰り返しである。
そんな単純なゲームに我が家では大賑わいを見せた。
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これは純粋に確率論のゲームだから、確率の高そうな方を選べば、勝率は高くなるようなものなのだけれど、必ずしも確率通りにはならないというところに、絶妙なゲーム性を感じる。
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心理学とか、ストレス耐性の話をするときに、よく水が半分入ったコップの例が出てくる。
「もう半分しか残っていない」と認識するのか、
「まだ半分も残っている」と認識するのかで、ストレスの感じ方が変わってくるというやつである。
似たような話で、
「降水確率30~40%」というのも当てはまる。
不思議なもので、降水確率40%というのは、5回に3回は雨が降らないという予報なのだけれど、なぜだか降るような気がするし、傘も持っていく。
しかし、勝率5割の野球チームはあまり勝っていない(少なくとも優勝争いには関わらなさそう)ような認識になる。
これは比較の話でもあるし、一般的な感覚的な話でもあるし、認知バイアスのような話もある。
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何が言いたいかというと、人は簡単に数字に踊らされるし、数字だけを相手にしていても、必ずしも自分がその確率通りになるかどうかは分からないという事である。
統計などの話でいうと、サンプル数が2,000を超えたくらいから、確率は妥当性が高いと言われるらしい。人生を2,000回くらい繰り返すことが出来るならば、勝率?の高い選択を選んでいけば幸福に生きられるのかもしれないけれど、人生は一度きりだ。
で、あるならば、
妥当な判断よりも、心が躍る判断に身を委ねたいものだ。
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