驚いたニュース 寝坊は人為的なミスなのか?
個人の寝坊がビジネスの根幹を揺るがす事態になるという事象。
もう令和だというのに、衝撃的過ぎてびっくりした。
以前にテレビの特集で見たことがあるのだけれど、宿直当番の人のベッドは設定した時間になると、リクライニングが起き上がって人を起こす仕組みになっているらしい。
けれど、今回はその時間設定を忘れてしまったというヒューマンエラーと報じられている。
推測するに、これまでも「寝坊」という事故が何度も発生していたからこそ、絶対に起きられるようにベッドを工夫していたのだと思うのだけれど、それでもまだミスが起きている。
思うにこれは、ヒューマンエラーであって、ヒューマンエラーではない。
というのも、ヒューマンエラーが発生してしまう環境がそこにあるので、仕組みの問題と言える。
そもそも、毎回目覚ましを宿直当番がセットするようになっている時点で、属人的である。
例えば、毎日決まった起床時間に 必ず リクライニングが作動するベッドを設置して、宿直当番は必ずそのベッドで寝ることにしたらどうだろうか。
そうすれば「タイマーのセットし忘れ」というヒューマンエラーは回避できる。
ひょっとしたら、公にはできない事情があったのかもしれないけれど、あまりにびっくりしたので、所感を書いてみた。
例えば、メーカーなどの生産現場ではよく出てくる話だと思うのだけれど、何か大きなミスや事故が1件発生したとしたら、その背後には29件の軽微なミスがあり、さらにその背後には300件のミス手前のヒヤっとする事象が発生していると言われる(ハインリッヒの法則、ヒヤリハット)
なので、ひとたび重大事故が発生したら、安易に原因を特定するのではなく、様々な角度から分析を行い、再発防止策の検討がなされる。
なぜなぜ分析であったり、QC七つ道具、4M分析など、手法は様々ではあるのだけれど、発生した事故の原因が、本当に人為的なのか、環境要因なのか、設備の問題なのか、などなど、適切な切り分けが必要になる。
どうにも今回の「寝坊」はもはや人為的なミスとは言い切れないような気がしてならない。