![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/122356842/rectangle_large_type_2_31997645e68374c817ff9f3156870dbc.png?width=1200)
大きな事故に ならんで良かったんやけど。
知り合いの放課後等デイサービス支援員のBさんとお話。
Bさん、残念な事件があって…と、グチをこぼしはじめました。
(このエピソードは加工しています
実話を元にしたフィクションです)
小学一年生の女の子Sちゃんは、かわいい小石、キラキラガラスの破片を見つけると拾って見せてくれるそうです。
「きれいでしょ」
キラキラしたガラスの破片。
Bさんは危ないからと、ティッシュにくるむように促したりしていました。
Bさんの放デイの、保育士の資格を持つ新人支援員 J子さん。
彼女に、重度の知的障害でオムツも取れていない、まだ、色んなモノを口に入れてしまう、小2のRちゃんが懐いていて、J子さんは、Rちゃん付きっきり、専属に近い形になっていました。
Rちゃんを施設から自宅へ送り届ける車内での事、添乗で横に座っていたJ子さんのちょっとした隙に、Rちゃんが何かを口に入れてしまいました。
J子さんは吐き出させようとしましたが上手くいきません。
その時、運転していたBさんは、すぐに救急車を呼びました。
結果、無事吸引できて、大事には至りませんでした。
Rちゃんの口から出てきたのは、小さく透明なプラスチックの欠片、幸い、尖ったものではなかったので、体内をキズ付ける事もなかったようです。
その欠片、おそらくSちゃんが学校で拾って、その車のボトルポケットに置き忘れたモノ、Sちゃんが施設に着いた時、寝てしまっていて、抱き抱えられて降車していたと報告がありました。
・学校からの便、Sちゃんの降車後に、ボトルポケットまでチェックできていなかった事
・ 施設から発車する前に、運転手のBさんが、車内確認で見つけられなかった事
・誤飲の危険を予測できたのに防げなかった事
施設側に全面的に過失責任のある事故でした。
Rちゃんのお母さんは、その時、かなり厳しくJ子さんを責めましたが、無事と分かった後は落ち着き、今も引き続き施設を利用していると。
施設側としては、J子さんをRちゃんとは組ませないようにしました。
Rちゃんのお母さんも、他の放デイへ代わろうにも、支援に必ず一人付けねばならぬ重度のRちゃんを引き受けてくれる放デイが、そう簡単に見つからない現実は重々承知、それで納得されたようです。
Bさんは、 J子さん一人の責任でないと何度も慰めましたが、J子さんは精神的に参ってしまい、結局、辞められたそうです。
「放デイで働き出してまだ半年なのに、もう福祉の仕事、保育士の仕事もできなくなってしまうかもしれん 」
Bさんは、深いため息をついて、嘆いていました。
ボクは、 先日の介護施設の誤嚥で二千万賠償のニュースが思い浮かびましたが、話題にはしませんでした。