特別党員制度はカルトなのか?
どうも、こんにちは。
国民民主党で、ちょっとした騒ぎが起きました。
なんと、国民民主党はカルトなのではないかということで、物議が起きたのです。
発端となったのはこのニュース。
「なんだ、このことか」というのが私の率直な感想でした。
というのも、以前国民民主党が告知をしていた内容が、改めてニュースになっただけのことだったからです。
私としても以前、記事をアップロードしておりまして、この私には珍しく、批判が一ミリも含まれていない提灯記事となっておりました。
別に、ただのパフォーマンスのためだけにそんなことをしたわけではありません。
心の底から、党員制度改革という方向性が素晴らしいと思っていたので、結果的に提灯記事になったのです。
ただ、良い機会だとも思いましたので、改めて、ツイート(頑なにポストとは言わない)の方で、あえて批判的な視点から特別党員制度について考えてみました。
それなりに多くの方にご覧いただき、反応を頂いたと思います。
ただ元々は、自身の思考整理の為のツイートでしたので、冗長かつ難解なツリーにはなっています。
それを今回、要約して分かりやすくまとめていきたいと思います。
党員制度改革という方向性は望ましい
まず、これは揺るぎません。
カルトだとかれいわみたいだとかたかまつななみたいだとか、アイドル気取りだとか、割と散々な批判を目にしましたが、私としては改革という方向性自体は積極的に評価したいと考えています。
先の提灯記事にも記載したように、金策、民主政治の発展と底上げという観点から考えても、党員制度改革という試みは非常に有益であると思いますし、その試み自体はなんら批判されるべきものではないと思います。
ご批判を受け止めます!
ただ私は一応、国民民主党のサポーターという立場、この特別党員制度に対する批判にも向き合わねばなりません。
最も、サポーターと言ってもそこまで意識は高くないわけなのですが、たまには真面目にやろうと思います。
微課金層が重要!
色々思案を重ねて思ったのは、微課金層に対する視点が弱いという点です。
ソシャゲなどではよく使われる用語となりますが、程々にコンテンツにお金を使う層を微課金層と呼称します。
政治の話なのにソシャゲの話をするのもどうかと思いますが、有権者が政党に課金してオプションを得るという意味では紛れもなく課金です。
「党を応援したいから党員になるのであって、おまけが目的じゃない」という見方もできるとは思いますが、それは国民民主党に対して熱意を持っている方が党員になる場合の話でこそあれ、程々に国民民主党の意思決定に参加したいという人間からすれば、むしろそのおまけこそがメインコンテンツとも言えるのです。
一般党員、サポーターは代表で投票権を得ることができます。
私に関しても、この点はシビアです。
私が今回改めてサポーターになったのも、上の記事に記載の通り、代表選挙に投票できるからという理由があったのです。
「投票権が無いならばサポーターにならないだなんて、国民民主党支持者の風上にも置けない」という見方もできるかもしれませんが、私は私の感覚がおかしいだなんて思いません。むしろ、無党派感覚に近いという自負すらあります。
第一党は「支持政党なし」
わが国で最も支持率がある政党と言えば自民党であるというのが常識的ですが、それは必ずしも正確ではありません。
実際上は、政党を支持しないというあり方が一般的であり、支持政党なしの層は自民党支持層すらも超越します。
つまり、国民の四割程度は特定の政党に対する熱意を持っていないし、それこそなんらかの対価が無いのであれば、特段、国民民主党の党員・サポーターになる理由もメリットも無いわけです。
そういう意味で、投票権目当てにサポーターになった私の感覚は無党派に近いと申し上げたのです。
「微課金層=無党派層」
党員集めのボリュームゾーン
基本的に、党員集めの際には無党派層をターゲットとする必要があります。
実に国民の四割にも及ぶボリュームゾーンでもあり、国民民主党の支持層の二十倍程度は存在する計算となります。
無党派層への配慮の結果、国民民主党のコアな支持層からの顰蹙が生じることも考えられますが、仮に約2パーセントの半分が離れていったとしても、それを補って余りあるだけの支持(党員化)を見込めるのです。
言わずもがな、他党を支持する方は、その支持政党の党員になっている可能性が高いですし、支持政党を差し置いて国民民主党の党員になるということも極めて珍しいと思います。
そういう意味で、支持政党なしの有権者に対する訴求は非常に重要となります。
なぜ「微課金層=無党派層」と言えるのか?
ただしこの層は当然ながら、国民民主党に対する特別な熱意を抱いていません。いや、そもそも政治に対する熱意など存在しないのです。
この層は当然、大金を払って特別党員になる理由もありませんし、そこまで大金払って国民民主党の政治家とお話ししたいとは考えません。
特別党員制度に対する批判に、国民民主党はカルトではないかという批判が存在していますが、国民民主党を熱心に支持しない人々からすれば、これは当然の所感であり、決してあらぬ批判とも扱えないのです。
そういう意味で、無党派層に対する訴求を行う際には、党費を払うとしても少額であることを想定する必要が出てきます。よって、「微課金層」に対するアプローチが最も重要と申し上げているのです。
「特別党員制度=廃課金層」を否定するわけではない
そうは言っても、私は特別党員制度の存在を否定は致しませんし、党員制度改革の必要性については理解しています。
国民民主党に資金的な支援をしつつ、国民民主党の政治家とお話ししたいという方の需要に応えることにはそれなりに意義があると思います。
そういう意味で、見返りではなく党に対する支援こそが主であり、オプションはおまけに過ぎないという方に対するアプローチとして、特別党員制度は意義があると思います。
こういう方はお金に糸目は付けないように思います。
寄付のおまけがちょっと付いてくるくらいの感覚もあるでしょうし、特別党員の党費はもっと高くても良いくらいだと思います。
いわば廃課金層のマインドとしては党費を以て支援することが主なのであり、この点は、おまけ自体が主目的である微課金層とは異なる面です。
これはこれで、党資金を得るための方法論としては否定されるべきではないと考えます。
選挙には、かなりのお金がかかるわけですから。
微課金層が求めているものとは?
現状、国民民主党には「一般党員・サポーター」という制度が存在していますし、これが微課金層に対する受け皿なのだと言えば、それはそうなんだと思います。
ただ私としては、今回の党員制度改革は、廃課金層に対する視点が強すぎるのではないかという懸念があります。
ファン制度という形で、お金を払わない人に向けた制度も新設されていますが、これはいわゆる無課金層に当たる概念でもあり、中間としての微課金層に関する党員制度改革については、手付かずという印象があります。
(無課金層の存在を否定するものではございません)
ではそもそも、この微課金層が党員制度に求めているものとは、一体何なのでしょうか?
政治家と直接関わるハードル
これはあくまでも私の感覚に依りますけど、微課金層は直接的な政治家との交流を必ずしも好まないという印象があります。
政治界隈などにおいて、政治家に直接会いに行ったりすることは一般的です。その文脈の中で、特別党員制度という形の直接参加型のオプションが成り立ったものと考えていますが、これは微課金層においては通用するとは言い難いと思います。
日常生活の中で政治家とコミュニケーションを取るという方はそこまで多くないように思いますし、むしろ直接的な政治家とのコミュニケーションを取っている方が少数派であるとも言えます。
例えば政治家に対する陳情にしろ、一般的とは言えないと思います。
間接的な関わり=代表選挙への参加
そういう意味で、微課金層と政治家にはそれなりの距離もあり、直接的に政治家とコミュニケーションをできると言われても、あまり刺さらないのではないかと思います。そもそも微課金層にはそういった日常の習慣がありません。
しかし、政治参加自体には興味がある方は少なからず存在するのではないかと思います。
いきなり政治家との直接的な関係性という点には抵抗があるとしても、間接的な形で党の意思決定に参画できるのであれば、敷居はだいぶ下がるのではないかと思います。
その間接的な関わりとは、まさに私がかねがね申し上げている代表選挙への参加なのです。
代表選挙の在り方を改革する
間接的な政治参加の王道は代表選挙への参加です。
政治家との直接的な関わりを持たずとも、投票という形で政治参加を行うことが可能ですし、日常生活の忙しさなどを勘案しても、参加コストは極めて低いと思います。
代表選挙への参加というのは、敷居の低い政治参加の形態として認識する必要があるのではないでしょうか?
一人一票制度
現状、国民民主党の代表選挙の制度は自民党や立憲並みとなっており、党員・サポーターの票はそこまで強くはありません。
そこで極端な話、党員・サポーター票を一人一票にするという改革もアリなのではないでしょうか。
これは既に日本維新の会において前例があります。
維新の代表選挙などを見ていても、この制度には様々な課題があるとも言えますが、間接的な形で政治参加を果たす手段の最たるものが、一人一票の代表選挙なのではないかと思います。
扱いを間違えると、党組織の維持が難しくなるほどの劇薬ではありますが、例えば一人一票とは言わずとも、例えばとりあえずは一人0.1票など、段階的にこの流れを進めていくということも可能だと思いますし、課題は一つ一つクリアしていけば良いのではないかと私は思います。
代表選挙期間中の途中参加を可能にする
先の国民民主党の代表選挙期間中のネット討論会で、西村ひろゆき氏が面白い切り口で質問をしています。
動画1:30:00頃、討論会が最後に差し掛かるくらいの場面でした。
その質問を要約すれば、「国民民主党の代表選挙に途中参加を行うことが可能か?」というもので、その答えは「途中参加はできない」というものでした。
これに対してひろゆき氏は「この討論会は無意味じゃないか」というようなことを仰いました。
これは実に、キレのある指摘だと思いました。
確かに、代表選挙期間中に国民民主党に興味を持ったとしても、途中参加ができないのであれば、ちょっと白けてしまうのではないかと思います。
代表選挙期間中に国民民主党に興味を持って、その流れで党員・サポーターになっていただいた上で、代表選挙に参加してもらうという流れが最も綺麗だし、支持層の拡大や党員・サポーターの増加の為には有効なのではないかと思います。
せっかく代表選挙をしても、それが党員・サポーターの増加に繋がらないのであれば、非常に勿体ないという話です。
なにより、途中参加が可能であるならば、選挙に立候補する陣営の政治家や党員・サポーターは、自らの推し候補を勝たせるために、党員・サポーターの集めへのモチベーションが高まります。
代表選挙への途中参加というオプションは、極めて合理的な制度変更と言えるのではないでしょうか?
これらはあくまでも一案です
私個人の提案として、微課金層へのアプローチとして、一人一票制度という提案と、代表選挙への途中参加という提案をさせていただきました。
もちろん、その他にも様々アイデアがあるでしょうし、この記事をきっかけとして議論が少しでも進めばよいと思います。
つくろう、新しい答え
こういった、党員制度改革の議論は、なかなか他党では行いにくいと思います。
立憲はどことなく、古いものに縛られている感じもしますし、維新に関しても代表選挙を上手く行うことはできませんでした。
そこで国民民主党が、積極的に党員制度改革を推進することによって、日本の民主政治全体、ひいては国民全体の利益に繋がるのではないかと確信しています。
仮に国民民主党のこの取り組みが成功し、党勢拡大に繋がったとすれば、他党もこぞってその手法を模倣することにもなり、それは我が国全体の民主主義の水準の底上げにつながると思います。
この先駆け的な役割を果たせるのは、国民民主党しかいないと私は思っています。
他の誰もがそれを否定したとしても、私はその考えを曲げるつもりはありません!
それでは皆さんご一緒に、つくろう、新しい答え!