ユリの種を見つけられる人でいたい|秋の防寒キャンプと巨大原木椎茸
結婚してから、タイミングを見つけてはキャンプに出掛けるのが夫婦共通の楽しみなんだけど、今年は別の予定や天気の都合などの理由で、2回しか行けておらず(例年より少なめ)ちょっと物足りなさが残っていた。
というわけで、滑り込みの秋キャンプへ!
キャンプというと夏をイメージするかもしれないけど、個人的には真夏のキャンプはわりと過酷。
気温差の対策さえできれば、春先と秋のキャンプが個人的には心地良すぎる。
最近は2泊がデフォルトになっていたけれど、今回は1泊しかないので早めに出かけて暖かい時間から楽しむことに。
行き先は、もう何回もお世話になっているフリーサイト。
受付をしようと管理棟に行くと、管理人さんは事務所ではなく作業部屋にてなにやら作業中。
のぞいてみると、部屋に並んだ机いっぱいにでっかいキノコがずらり!圧巻!
「これなんのキノコなんですか?」
「え?椎茸だよ、原木しいたけ。食べる?」
こうして思いがけないご厚意により、顔の大きさくらい大きな原木椎茸を2つもいただくという嬉しいサプライズが!
「厚みがあるからね~。よく焼いてもらえれば、あとは肉厚で食べ応えあってうまいと思うよ~!」
軸の切り口がまだみずみずしかったので、たぶん本当さっき採ってきたであろう新鮮さ。
キャンプ場って、基本的にスタッフと交流することってあまりないんだけど、たまにラッキーなタイミングに巡り合うことがある。たまにね。
過去にも、大きくて甘いスイカや山菜を分けてもらったことがあったな。
さて、今宵の料理に豪華なメイン食材が緊急参戦!
私の好みで言えば、椎茸は網焼きでお塩を振るのがベストなんだけど、今回は道具を持ち合わせていなかったので、フライパンでじっくり焼いてバター醤油にていただくことに。
弱火で蒸し焼き状態にしながらバターでじっくり焼いたら、最後にちょっとだけ火を強めて醤油を回しかけて完成!簡単!
さすがに大きすぎるので4つに切って、それでもまだ大きいままでかぶりつくと、肉厚の傘からうまい汁がじゅっわ~!!!と流れ出て、バターのコクと醤油の香ばしさも加わって、大正解の味がした…なんだこれ….…
まだ日も高くポカポカに暖かかったので、ここにてビールに伴走を頼むことに。プシュ。たまらん!!
そして、もう1つの椎茸は、もともと予定にあった野菜グリルに仲間入り!
スライスしたニンニクをオリーブオイルでじっくり香りを出すようにしてから、茄子、ピーマン、パプリカ、そして椎茸を投入。味付けはシンプルに塩コショウ。
食材が美味しければ、味付けはシンプルで問題なし。
野菜のうまみと合わさった椎茸もまたよろしい。
ニンニクの香りも、カリカリになったニンニクチップもパンチが効いている。
お肉やお魚が入っていなくても、旨味が濃くて食べ応えも抜群だった。
余談だけど、この料理の食材、オリーブオイルと塩コショウ以外すべていただきものだったことに後から気付く。
物価高騰が止まらないこの時代にありがたや。ありがたやグリル。
こちらは夫作の、おしゃれソーセージ。
餃子の皮に、とろけるチーズと大葉、そしてソーセージを巻いて、ホットサンドメーカー(フライパン)でじっくり焼く。
大葉がかなりいいアクセントになっていてとても美味しかった!!!
他にも夫のキャンプ飯をいくつか楽しんだんだけど、腹ペコすぎて写真も撮らずに食べてしまった。
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秋の夜は涼しいを通り越して寒い。
上はダウンも含めてしっかり着込んで、ボトムスも重ね着。
普通に生活していたら真冬でもそんなに着こまないのでは?というくらい防寒対策をして、ようやく震えることなく夜を過ごせる。
ちなみに他のキャンパーさんたちはヒーターのような暖房器具を持ち込んでいる季節。
今の時期、いつもは薄手のロンTと長ズボンだけでエアコンを使わなくても夜を過ごせていることを思うと、家自体の断熱性がよくわかる。
太陽の光があるだけでとても暖かいこと、秋の夜がとんでもなく冷えること、そんな季節でも普段は震えることなく薄着で過ごせていることetc…
たまに外で過ごすと、自然の厳しさも、四季の移ろいも、住環境や防寒着のありがたみも感じられるのがいい。
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日が暮れるのも早いので、20時頃には片づけを済ませて寝る準備。
いつもならついダラダラ動画を見ることもあるけれど、こういう時は、夜更かしせずに、寝袋に潜り込んでしまうのが健康的で温かい。
静かな山の中。時々どこかから何かの生き物の鳴き声が聞こえてくる。
遠くにいることはわかるから怖くはないんだけど、それでも寝ながら他の生き物が夜を待っていたとばかりに活動している気配は感じる。
「いろんな生き物が一緒に生きているんだなあ」
改めて言うのもバカみたいなくらい当たり前なのに、わかっているのに、やはりこれも普段は意識しない。
いろんな考え方はあると思うけど、私は、自然に対してはある程度の「恐怖」を持っていることって大事だと思うんだよね。
だから、この夜のドキドキも、私には大切。
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キャンプの朝は日の出とともに始まるイメージだけど、この時期は日の出も遅く、テント内も暑くならないのでかなり眠れる。
それにしたって2人も爆睡で、7時くらいまで寝ていた。寝すぎだろうよ。笑
ゆっくり起きて、寝ぼけたまんま温かいコーヒーやお茶をのみながら簡単に朝ごはんを準備して、今日の過ごし方を話しながらごはんを食べる。
撤収して、帰り道で買い物して、洗濯しながらキャンプ道具を整理したら選挙に行って、ついでに用足しをして、夕飯はどうするか…といった具合。
こういう1泊キャンプは、イベントというより日々の延長線上、というか、ちょっと家以外でごはん食べようかくらいの感覚なので、感覚としてはいつもの週末と変わらない。
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そういえば、久しぶりにユリの種(たぶん)を見つけたので思わずパチリ。
このシルエット?見た目?が、飾りたいくらいモダンでオシャレな気がして好きなんだけどどう思う?
こういう照明とかあったら可愛いなあ。あるのかな?
子どもの頃は珍しくもなんともなかったのに、ずいぶん久しぶりに見かけた気がして、いかに秋の野山を歩いていなかったか気付かされた。
いや、野山じゃなくても周りに目を向ければ近所にもあったかもしれない。
ちゃんとこういうのも見つけられるような目を失くしたくないなあ。
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こうして短い週末キャンプはおしまい!
帰りに、管理人さんに「昨日いただいた椎茸、とっっても美味しかったです!ありがとうございました!」とお礼をしたら、「あ、そう?んじゃお土産持ってって!」と追加でたくさんいただいた。
さすがに申し訳ないと恐縮するも「いや、悪いけど、虫食いあったり形がヘンなのだから昨日ほど立派じゃないんだけどさ(笑)たくさんあるし、持って行って!」と言ってもらったので、ありがたく受け取ることに。
「いやいや、良い時に来たね!美味しかったならよかった!また来てね!」
「こちらこそお土産までありがとうございました。またお世話になりますね!」
いつも綺麗に管理してくれる人たちのおかげで、フラッと行ってもキャンプが楽しめることにも感謝だね。
もう今年はさすがに終わりかな。冬キャンはさすがに装備不足で行けないからなあ。
でも、今年最後のキャンプもとても良い時間を過ごせて楽しかった。あーよかった。