ドクダミが好きな人
一般的にはどちらかというと嫌われ者であろうドクダミが、なぜか小さい頃から好きだった。
幼稚園のバスを待つ場所にドクダミが生えていて、時々ちぎってはその強烈なにおいにザワっとするのに、不思議と不快に感じたことがなかった記憶がはっきり残っている。
それに何より、あの匂いに似合わないハート型ともスペード型ともいえる可愛らしい葉と、控えめに咲く丸っこい白い花がたまらなく好きだった。
決していい香りとは言えないとはわかっているし、強い繁殖力を持つため雑草としてはかなり嫌われるというのも経験的に知っているけれど、それでも私はドクダミを嫌いにはなれずにいる。
そして、いつの間にかドクダミを加工するようになり、ベトナムの方ではハーブ感覚で野菜として食べられていると知った今年は思い切って食べてみた。
ちなみに、生食は若い柔らかい葉っぱがいい。
(ちなみに地域にもよるけど花が咲いたらちょい硬くなっていると思う)
海外でも割と食わず嫌いでなんでも食べられる方だけど、さすがにドクダミは少々勇気がいった。
明らかに苦そうなイメージがあったから。
でも、驚くことに苦みは無く、むしろレモンのような酸味を感じた。レモングラスのような風味かな。
ただニオイは健在なので、パクチーとかの香草やスパイスが苦手な人はたぶん苦手だろうと思う。
ただ、思ったより全然イケて、生春巻きに巻いて食べたら美味しそうとまで思った。
ちなみにヌクマムたれよりスイートチリの方が合いそうな気がする。
これはぜひ来年挑戦してみたい。
まあ、これだけ食べるものがいつでもどこでも手に入る時代に、わざわざ野草、しかもかなりクセのあるものを食べるというのは、はたから見れば意味がわからないことだろうけど、これぞまさに私にとっての道楽である。
そう、私はこういう時間が、めちゃくちゃ楽しいのだ。