今の中学生の自由はどこに?
NHKこころの時代「生きる根をみつめて」
シリア難民の生活を撮り続けているフォトグラファー小松由佳さんの放送を見た。
去年、初回放送の前半だけを見て、若い頃の登山の経験の凄さに驚いたとともに、素敵な人だなあと思っていた。
今回再放送で全編を見たら、やはり素敵な人だなと再認識。言葉の一つ一つがご自身の体験や実感に裏付けられていて、力強く、明確で、そして暖かい。
その中に、こんな言葉があった。
「結局、何を食べるのか、何をするのか、どこに住むのか、どこに移動するのか、そうした日々の選択ができること、そうした選択の積み重ねで自分の人生が成り立っている。この実感が命の意義、人間の命の尊厳なのではないかなと、彼らの話を聞いて思いました。」
これを聞いて、今の日本の子供達の生活を思い出した。特に今の中学生にはこの自由な選択がほとんどない。決められた場所に決められた時間に行き、決められたクラスで決められた先生の決められた授業を受ける。決められた給食を食べて、家に帰っても決められた宿題をする。
選択の自由がないことは、小松さんの言葉を借りれば、命の尊厳が損なわれているということ。そのくらい重大なことだ。自分も中学校で仕事(スクールカウンセラー)をさせてもらっている立場。その環境を提供している側の一人だ。やれることは極々限られているけれど、何とかしたいものだ。
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