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"オフショット"は和製英語

こんにちは。度々、インスタグラムで #offshot というハッシュタグを見て違和感を禁じ得なかったもので、それに関して記事を書いてみようと思い至った訳です。特にそのハッシュタグを否定する訳でもないですし、個人的所感を徒然なるままに書き記すだけであります。

和製英語なので"off shot"とそのまま英語に置き換えることができますが、これは意味を成しておりません。インスタグラムのストーリズで質問したところ英語話者の人たちの解答は下記になりました。

"behind the scenes" (一番しっくりくる表現とのこと)

"set photos" (僕ははじめて知りました)

"candids" (behind the scenesの次にメジャーな表現) 

一番メジャーな表現だった"behind the scenes"に関しては、BTSと略されてハッシュタグで使われたりしていますね。今となっては韓国のアイドルグループの名前のほうが先行しておりますが、、、

"set photo"は初耳フレーズだったのですが、ここでの"set"は映画や演劇、撮影舞台のセットという意味で使われているかと思います。直訳するならば「撮影舞台の写真」となるのでしょうかね。きっと。

"candids"は「偏見のない、率直な」という意味の形容詞でもありますが、写真に関する文脈で使うのならば「ありのままの、スナップの」という意味になります。単純に「スナップ写真」という意味でしょう。

あと、和製英語ではない+カメラマンしか分からなそうなネタですが、こちらのスタンドも英語だと違う呼び方をします。

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はい。ご覧の通り、皆様おなじみのセンチュリースタンドでございます。"Century Stand"という英語表記もあるので全然和製英語ではないのですが、基本的に"C-Stand"と言われることが多いです。スタジオマン時代に海外のカメラマンとの機材指示のメールのやり取りをしておりましたが、全て"C-Stand"という表記で書かれていましたね。(*センチュリースタンドの画像はGoogle 画像検索より引用)

あと、これもまた和製英語ネタではないのですが日本だと「ソフトボックス」というと四角いボックスライトを想像する人が大半だと思います。しかし、海外フォトグラファーからのメールだとオクタ型のソフトボックスも"Soft Box"と書かれることが多いです。ボックス型である場合もオクタ型(八角形)である場合もあるので、ここは確認しなければいけません。日本のスタジオだとオクタ型のソフトボックスは通称「オクタ」と略されて呼ばれているため、"Soft Box"のカテゴリーのひとつだという事を忘れられがちなのであります。スタジオマンの読者の方がいたら覚えておくと良いかもしれません。

ちなみに蛇足ですが白ホリのスタジオは"Cychrorama Studio"と言うそうです。アメリカ人の友人から聞きました。


そもそも僕がなぜ、こんなに和製英語に敏感かといいますと、元々日本語でも文章や言葉に触れるのがとても好きだったこともありますが、一番は大学生のときのイギリス留学が原因でもあります。

色々な国から英語を学びにくる学生達がおりますが、ヨーロッパ、北欧出身の人達のほうがネイティブの先生に理解してもらえることが日本人に比べて多かったのです。それはヨーロッパであれば文法や単語が似ていたり、北欧諸国に関しては英語教育が早期から学校でされていたりと、、、要因は枚挙に暇はありません。

そもそも日本語は英語と言語体系が違いすぎて発音、文法面で不利すぎるのです。そのうえ和製英語という日本でしか通用しない超絶ガラパゴス英語が浸透しておりますから尚更のことです。発音もイングリッシュ・スピーカーから認識されずらいのならば、文法は微妙でもせめて適切な単語や表現を身につけるべきでは、と思い至ったのです。

日本語がまだ完璧ではない外国人との会話でも、単語さえ正しければ通じるじゃないですか?そういう感じです。

別に文法はその次でいいと思っています。僕も日常会話レベルの英語を話すときは割とBroken Englishでノリで押し通すことがめちゃくちゃありますし、それでコミュニーケーションは取れてしまいます。もうちょっとちゃんと話せるようにはなったほうがいいとは思いますが、、、汗

しかし、言葉を使う以上はその言葉が聞き手/読み手に伝わらなければ意味がないと思いますし、もったいないことだと感じてしまうのです。だって #offshot って投稿に入れても検索するの日本人だけですよ。英語表記の必要性が全く無いですよね。

本質的なことに気づくためには、以前の記事でも書いた通りで批判的な視点を持つことが大切だと思うのです。みんなが使っているから、カタカナ英語だからそのまま英語に置換すればいけるっしょ、的なノリだと多分伝わる幅も狭くなってしまいます。言語はコミュニケーションの道具であるのだから、意味をなしてこそ言葉を言葉たらしめる所以であると思います。

"オフショット" という言葉からこんなことを考えておりました。

以上であります。


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