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中国留学のその後と会社の留学研修制度について考えてみた

私の大事な留学時代の仲間たちは今…


私は2001年〜2002年江蘇省の蘇州大学で留学をしていたのだが、同時期に知り合った日本人だったり、韓国人だったり、欧米人のクラスメートや同学達と未だに定期的に連絡を取り合っている。あの時代は私にとって人生の青春の一部で、かけがえのない経験だった。

私は幸い中国留学で得た語学力で、今も中国に関わる仕事に就いているのだが、周りの友人達に聞くと、現在の仕事自体中国と全く関わりのない仕事をしている人間が圧倒的に多い。私からすればあまりにももったいないよなと思ってしまう。せっかくお金と時間をかけて中国に行って中国語を勉強してきたのに、と。

もちろん、彼らの中では中国留学という良き思い出がいつまでも彼らの記憶の中にあり、あの時は楽しかったよねぇ〜と思っているし、たまに会うと当時の話で盛り上がり、まるでその時代にタイムスリップしたかのような錯覚に陥る。

他人がどうしようが他人の自由なので、私がどうのこうの言うこと自体おかしな話だし、彼ら自身にも今があって、何かに夢中になっているのだから、それも人生の一部なんだよなとは思う。


OJTとしての留学研修制度


一部の日系企業では語学研修+実地研修という社内プログラムがある。うちの会社もその一つである。半年語学学校で中国語の詰め込み学習、残りの半年は現地法人(上海)で実務研修といった形だ。

中国語のノルマに関して言えば、HSK6級を1年の間で取得することが要件となっている。(ちなみに、留学研修後3年会社を自己都合でやめることは出来ない契約になっている)0からスタートの人間が多いので、ほぼ毎日語学学校での勉強と家での自習で半年があっという間に過ぎ去る。語学学校に通っている間は、駐在員は研修中の社員を連れ出して飲みや遊びに連れて行ってはいけないことになっている。(「こと」になっている、と強調しておく)

聞くところによるとHSK6級取得できなかった場合、何らかの罰が待っているようで彼らも彼らで必死である。もうひたすら暗記して詰め込み学習をしているのである。そんな彼らも無事にHSK6級取得できると上海事務所に顔を出し、合格出来ました報告をしにくる。その時の彼らの安堵した顔を見ると、我々もほっとする、よく頑張ったな、と。問題は、そこから先の話だ。

2020年のツイートだが、我ながら本質を突いた話かなと思う。留学研修プログラムに参加し、やっとの思いでHSK6級を取得したのに、中国ビジネスと関わりのある部署ではない配置になったり、人事・総務あたりに回されているのを見て首をかしげたくなる。もちろん、彼らの能力が部署の求めるものにないということも一因としてはあるだろう。だとすれば、それなら最初から研修に行かせなければよかったのにと心底思う。

この語学研修に限らず、企業の人材戦略というかビジョンというか、正直何を考えているのか分からないことが多い。これはうちの会社のみならず、日系企業あるあるではないだろうか。

駐在員ポストにしてもそうだが、人事制度上「うまいこと」社内のポストを回すために、海外の駐在員事務所を活用しているのだ。私が知ってる限り、日本のエースを海外の事務所に派遣してくるというのは総合商社以外では聞いたことがない。(車関係は知らないが)

上記NOTEにも書いたが、日本の企業はあくまで日本が一番大事だと考えている「日本本社至上主義」である為、語学研修の若手の派遣についても、新入社員を今年入れたいから(人事部目標(今年の就活で〇人採用する等)を達成するために無理やりいれなくてもいい社員を採用する)とりあえず、〇〇を海外事務所に送れという話も普通にある。全く持って意味不明である。

一つ言わせてもらおう、中国ビジネス(他国も然り)は片足つっこんだままうまいことやろうとしてうまく行くような簡単な市場ではない、と。


今日はここまで。拜拜(Bye-Bye)


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