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透明な

流れていった水が形を失い海に変わるのを見送る。昼の燈と夜のあくびが混じり合うのを一緒にながめる。はるか遠くの空を飛ぶ光にとって、瞬きほどの明かりに自分たちを近づけるように立ち止まった僕らは、心臓の鼓動が重ねられるまで生きようと思う。何も入れられていない空き瓶なのだとしたら、光の欠片を詰め込んで、また旅に出る。

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