ゴミの捨てられ方を知ろう!【物と人の視点からポイ捨てを考える】
皆さんは、『ごみ拾い』をしたことはありますか?
ごみ拾いは「ポイ捨てされたゴミを集める行動」です。
また、ポイ捨て問題は、より良い人間社会にするための課題の1つです。
その解決手段として、誰もが気軽に取り組むことができる『ゴミを拾う行動』には、どんな効果があるのでしょうか?
ごみ拾いには、《ポイ捨て防止の効果》が期待できます!
なぜ効果があるのか?を『社会心理学』の人のゴミ捨て行動の考え方を踏まえて説明します。
まずは、ポイ捨てされてしまった『ゴミ』について、2つの視点から考えてみました。
『物』としてのごみに着目
まずは、『捨てられてしまったゴミ』に着目!
ポイ捨ての種類は大きく3つに分けられます。
1つ目《投げ捨て》
そこら辺にゴミをポイっと投げる捨て方
2つ目《置き捨て》
置いてあっても不思議じゃない場所に、しれっと置いていく捨て方
3つ目《隠し捨て》
木や植え込みなど、見えないところに隠す捨て方
この中でも、《置き捨て》と《隠し捨て》からは、捨てた人が「ポイ捨ては良くないことだ」と分かっており、罪悪感を抱いていることが想像できます。
その罪悪感が、人を騙したり、隠したりする行動に現れているようです💫
ポイ捨てをしてしまった『人』に着目
次に、ポイ捨てをしてしまった『人』について考えてみましょう。
※ここでは、意思決定の傾向(二重過程理論)をもとに考えた私の考察が含まれています。
世の中には、絶対にポイ捨てする人と絶対にポイ捨てしない人がいます。
その人達は、ポイ捨てに対する『強い動機』を持っています。その動機は、何があっても揺らぐことはありません。
ですが、多くの人達は、ポイ捨てに対して『強い動機』を持っていません。
その都度、『どうやってゴミを捨てるか』を『迷う人』だと考えられます。
迷う人は、その時の《罪悪感》、《環境》、《体調》を踏まえて、自分の行動を判断している人たちです。
ポイ捨てをしようとしている迷う人の視界に『ゴミ拾いをする人』の存在がいるとき、迷う人の《罪悪感》が刺激されて、倫理的に良くない行いであるポイ捨てをしないという判断を促すことが期待できます。
以上のことから、ゴミ拾いには「迷う人」に対してポイ捨て防止の効果があることが言えます。
そして、「善悪に対する考え方」という視点で、少しだけ道徳的な要素について考えてみましょう。
絶対に捨ててしまう人にも事情がある
人間のポイ捨て事情から得られる道徳。
それは、対極の世界にいる人の善悪の考え方は逆になるということです。
どんなに悪い行いだと思われても、絶対に捨ててしまう人の『強い動機』は尊重されるべきではないでしょうか。
もしかしたら、『ポイ捨てをしなければ、コミュニティの一員として受け入れられない』という世界に生きているかもしれません。
そういう人たちにとってはポイ捨て行動が『常識』であり、ポイ捨てをしないことは『非常識』となるのではないでしょうか。
相手の事情を受け入れる広い心をもってほしいと思います。
絶対に捨てる人ではなく、「迷う人」を動かす
このように、『強い動機を持って、絶対〇〇する人』の心を動かすのはとても難しいと考えられます。
それならば、環境や気持ちの変化が直ぐに行動に現れる『迷う人』に向けて、ポイ捨てをしないように働きかけた方が、街はきれいになっていくのではないでしょうか。