金沢の魅力を端的に表した、天才さかなクン
仕事の関係で石川県の金沢市に3年間ほど住んでいたことがある。言わずもがなとてもいい街で今でも大好きな街だ。あれから少し時間が経ち、北陸新幹線も開業したことで引き続き気になる存在として、余裕があれば行きたいと毎日のように思っている。
今考えてみると、金沢に住んでいた3年間は何がそんなに楽しかったのだろうか。これはもうシンプルに、人と食べ物と文化、この3つのおかげだと思う。今でもお世話になり続けている先輩や後輩との時間もあったし、そんな人たちと毎週のように行っていた回転寿司や居酒屋。そこで出会う新鮮なお魚に舌鼓を打ちまくっていた。それから文化。これはカルチャーという横文字にするよりも文化という日本語の方がしっくりくる。兼六園や21世紀美術館に代表されるような、伝統を重んじながらもセンス良く新しいものを取り入れていく姿勢がそこにはあった。下北沢が『何者かになりたい人が住む街』だとすると、金沢は『人としてのセンスが磨かれる街』、そう言っても過言ではないように思う。
兼六園で感じた、木々の世界にもエリートという概念があるかもしれないこと。21世紀美術館で知った、日常にアートがある心地よさ。広坂ハイボールで飲んだ、樽の香りがするボウモア。すし食いねえ!で感じた、北陸回転寿司のレベルの高さ。パーラーコフクで食べた、燻製サーモンや真似のできないラザニア。ゆめりで食べた、刺身や豚の角煮。オヨヨ書林で出会った古本たち。浅野川や犀川の風情などなど。
思い出の引き出しを開け始めたらキリがないし、金沢や北陸の魅力は本当に語りつくせない。だけどひとつだけ、金沢や北陸の魅力、とりわけ魚の美味しさに焦点を絞って、その魅力を端的に表した言葉をご紹介したい。能登半島の珠洲市をドライブ中に立ち寄った『レストラン浜中』。そのお店に飾られたサイン色紙に書かれていた言葉です。
フィッシュ!フレッシュ!リフレッシュ!
さかなクンは天才だ。
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