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刀を人に見せて良かった事

前回以下の記事を書きました。
以下の記事はマイナス面ですが、それ以上に人に見せる事で良かった点もあるので、今回はそれについて書きます。

因みに上記記事を書いたところ同じような経験をされている方が思いのほか多く驚きました。

周知されればその分事故も減ると思いますので、是非多くの方に見て頂けると嬉しく思います。
刀を持った事が無い人は知らないのが当然です。
所有者の方もそれを重々承知していますが、所有者になると全部当たり前の事になってしまい伝えそびれる事はよくある事なのかもしれません。
何か事故が起こるとその人との関係が悪化する可能性もあります。
誰も得しないので、刀を見せるのであれば誰でも分かるように丁寧に説明するのは刀所有者の義務ですね。
以下のご指摘は仰る通りと思いました。
ありがとうございます。


①刀は他人に見せず1人で鑑賞すれば良いのでは?

そんな意見も分かります。
見せなければ傷はつかないですし、自分で付けたのであれば気持ちの整理もしやすいです。

でも皆がそうしてしまうと美術館以外で見難くなり、更に刀は一般世界から遠のきます。
私が刀を所有出来たのは、刀に傷が付くかもしれないとリスクを負って大切な物を見せてくれた方々がいたからです。
そこで刀を持てたからこそ所有する楽しみを想像できましたし、持たせて頂いた時の感動と感謝の気持ちは今も忘れません。
今度は所有する側になった者として、自分が過去にそうしてもらったように、リスクを取りながら刀の魅力を広めていきたいと思っています。


②マイナスな事ばかりじゃない

刀を見せるとその綺麗さに感動してくれる人ってもの凄く多いんですよ。
そういう姿を見れるのは所有者としてもこの上ない喜びです。
ましてその人が刀に興味を持ってくれるようになった日には天にも昇る気持ちになります。
実際に「お金貯めて刀買う!」と言い出す方もいらっしゃって近い将来この刀沼に一緒に浸かれると思うと実に楽しいです。
それが楽しくて多くの人に見せているのもあるかもしれません。

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③刀を見せるとこんな効果も

人に刀を見せると起こるプラス面を紹介します。
刀を持っている方、人に見せるのは怖いと思いますがやってみると終わった後はとても楽しい気持ちになっていると思いますよ^^

・盛り上がる
とにかく本物を手に取った事がある人は本当に少ないです。
(SNSのフォロワーさんとか大体持ってるので感覚が麻痺しますが)
そういう事もあり、鞘を払うタイミングで大体皆が声を上げ、テンションを勝手に上げてくれます。
その後はその刀自体の作風についてもそうですが、作った刀工や作られた
年代の事、相手の方も質問が自然に沢山出てくるようで長い時間お互い楽しみながら話す事が出来ます。
刀に限らずこれは趣味の良さかもしれません。


・刀に興味を持ってもらえる
刀に興味を持ってこなかった人でもほぼ全員が「刀がこんなに綺麗とは思わなかった」と言います。
特に地景(刀表面の模様のようなもの)がある事には皆一様に驚きます。
模造刀はステンレスのようにピカピカしてますし、アニメや漫画でも地景までは流石に描かないので意外なのかもしれません。

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中には「凄い」と「綺麗」しかワードが出てこない人もいます。
刀に興味を持っているけど美術館でしか見た事が無い人も、
やはり本物を手に取り見る事で刀の持つ迫力から何か受け取るものがあるようです。


・堅苦しい場でも打ち解けられる

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以前刀展示ケースを商業イベントに出した際に刀を展示ケースに入れて初見の方に見せた事もあるのですが、その時は話す前から見て頂いた方のテンションが上がっているので、刀についての説明を軽くするだけで直ぐに打ち解けたような感じで話すことが出来ます。
以前会社勤めしていた時は取引先に対して「今日道路混んでました?」など本当にどうでも良い会話から始める事もあったのですが、刀を見せる時はそんな会話をする必要が無くなり、話題には事欠かなくなりました。



④刀の魅力は美術館でガラス越しに見ても30%位しか伝わらない

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刀の重み、バランス、茎の冷たさ、滑らかさ、鏨の跡、茎の錆の匂い…
刀は手に持って初めて魅力を100%感じる事が出来ます。
そうすると刀は視覚だけではなく、嗅覚や触覚も使い体全体で楽しむものだと分かります。
そして恐らく多くの人は、刀を持った瞬間に昔この刀を持って戦った人の事、守り抜いてきた人の事を想像しながら自分を重ね、歴史に思いを馳せるのではないでしょうか。
ガラス越しに見ているだけではそこまで思いを馳せるのは難しく、それ故にそれだけで刀を欲しいとまで思える人はなかなかに少ないのではないでしょうか。


⑤終わりに

前お邪魔させて頂いた刀屋さんなんかは6歳くらいの子にも持たせてあげていました。笑
私はまだ流石にそこまで勇気はないですが、子供にとってはきっとかけがえの無い貴重な体験になった事でしょう。
そして20年後刀を実際に買ったり刀関係の仕事に就く事もあるでしょう。
因みに男の子でしたが、店員さんの事をよく聞いてしっかり握っていました

私も思い返せば小学生の時に、デパートの展示会で村正の短刀を持たせてもらった経験が今に繋がっている気がします。

こうして刀は次の世代へ受け継がれていくのかもしれないですね。
そのきっかけを作る事が出来るのは今刀を所有している人達です。



今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き御刀ライフを~!

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