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大覚寺展で「膝丸」と「髭切」を堪能
とても嬉しい事に1/20に源氏の重宝である「膝丸」と「髭切」が同時かつ同ケースに展示されるという大覚寺展(1/21~3/16、東京国立博物館)の内覧会にご招待頂きました。
ブログやSNSで刀について発信を続けていると嬉しい事があるものですね。
という事で今回はその様子を一愛刀家&刀展示ケース作りをしている人視点でレポしたいと思います。
※本ブログに掲載している写真は取材ルールに沿って載せています。
会期中写真不可の可能性もありますので撮影などは会場のルールに従うようされてください。
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展覧会名:開創1150年記念 特別展 「旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」
会期:2025年1月21日(火)~3月16日(日)
会場:東京国立博物館 平成館
※会期中、一部作品の展示替えを行います。
今回膝丸と髭切が同時展示というのが話題になっていますが、東京で膝丸と髭切の2口が同場所で同時に公開されるというのは研究員の方が調べる限り今まで無かった事とのことです。(京都ではあったそう)
今まさに歴史的にも奇跡的な場に立ち会っているのではないか、と研究員の方が仰っていましたがまさに贅沢な空間そのものでした。
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①展示ケースについて
さて今回膝丸と髭切が展示されていた展示ケースですが、裏からもよく見える仕様になっており、切っ先の迫力や、重ねの厚さなども間近で感じる事が出来ます。
また裏から見ると刀身の反り具合も良く分かったり。
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ただ13室にあるケースとは異なり、かなり大きめのライトで光量を強めに当てており、光の拡散している範囲が広い事、ガラスに反射防止加工がされていなさそうな事から映り込みがかなりあること、背面に黒ボードが無い事で刀の焦点を合わせにくいなどから撮影難易度は高いと感じました。
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肉眼で見ている分には匂口や映りなど問題なく見えますが13室の見え方に慣れていると少し刃文や映りが見えづらく感じるかもしれません。
高さで言えば私は173㎝ですが、腰をかがめる位で刃文が見えるような感じでした。
②膝丸の匂口など
それにしてもなんと優美で匂口の柔らかい太刀でしょう…。
こうした匂口の優しいタイプの刀が家にあると心が休まるので毎日を平穏に過ごす事が出来たりするのはあまり知られていないライフハックです。
(以下写真は全て膝丸)
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因みに膝丸は「□忠」と銘が不鮮明であり誰の作かはっきりした事は分かっていないのですが、鎌倉初期頃の備前刀の特徴を備えており古備前家忠や長船光忠あたりの銘に近似しているとのことです。(参考:開創1150年記念 特別展 「旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」図録より)
個人的には古備前友成や古備前正恒などに似た雰囲気を感じたのでやはりその時代頃の古備前刀工の誰かではないかと予想しています。
皆さんは誰の作に思いますか?
会場にはなんと膝丸の伝来記の展示もありました。
歴代の所持者や由緒が記された貴重な資料です。
上段と下段で記載が異なりますが、これは伝来の出典が異なる為と考えられるようですよ。
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尚髭切については撮影ルール上細部は載せられないので是非現地でその覇気を堪能されてください。
安綱らしく地斑映りが鮮明に立っている作でした。
③感動は展示ブースづくりにあり
個人的に感動したのは兄弟刀ブースの構成作りでしょうか。
ケースに書かれた髭切と膝丸のフォントやバランス、両脇を彩る大きな刀身パネルなど、空間を使っての展示がとても洗練されていて素晴らしく鳥肌が立ちました。
大覚寺展に行かれる方は是非少し遠めのこの位置から見て欲しいです。
説明パネルがあえて離れた隅の方にあったのは恐らくこの位置からの見た目を考えての事だと思うのです。
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④物販には膝丸と髭切のグッズも沢山
物販ブースには源氏兄弟刀のグッズも沢山ありましたよ。
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あとガチャガチャにあった大覚寺のアクリルスタンド(通称:アクスタ)。
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この襖の後ろに刀のアクスタを置いて襖を開けると、刀が!みたいなレイアウトも面白そうだと思ったり…。
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⑤終わりに
大覚寺展は2025年3月16日(日)まで東京国立博物館平成館で行われていますので、是非源氏の兄弟刀の奇跡的な再会と感動を味わいに行かれてみては如何でしょうか。
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今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き刀ライフを!
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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)
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「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。