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大刀剣市2023を見て周ってみた
今回の大刀剣市は昨年よりも見て周れたこともあり、見事に物欲が刺激されてしまった年であったわけですが、個人的に気になった物も多かったので見て周った感想をつらつら書いていこうと思います。
因みに今回刀装具を探すのが目的だったのでその話がメインになりつつ、刀もほんの少しだけ見たのでそれも書きます。
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因みに10時開場ですが、9時の時点で待機列は両日ともに誰もいなかったので1時間前に来れば少なくとも最前列で入場できるのは間違いなさそうです。
また、大刀剣市は4階に受付があるので実は10時半頃までは3階は比較的空いていたりします。
なので3階から見て周った方が効率よく周れるかもしれません。
これはちょっとした豆知識です。
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という事で個人的に気になったものをつらつらと。
①拵
まずは飯田高遠堂さん。
今回は拵フェアだそうで。
名拵が並びました。
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中でも特に個人的に欲しかったのが以下の上杉拵。
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鐔は山金、柄は革巻き、縁頭や小尻は鉄で出来ている。
鮫皮は金を塗っていた跡が見えた。
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表には上杉の家紋。
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そして裏は革を巻き縫い合わせた跡が見られる。
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非常に古い様式を表しており、室町期は確実にありそうで、もしかすると南北朝期まで上がる可能性もありそうにも見える。
実戦的な様式を伴っているが、柄部の豪華な造り込みからも大名の持ち物であったのだろう。鞘の一部は塗りの補修をしているそうだが、これだけ良い状態で残っているのは驚きである。
尚話を聞くと昔飯田さんが上杉家から引き取ったもののようで、上杉家伝来は間違いない品とのこと。
興味のない人からしたらボロにしか見えないかもしれないが、これが今回一番心を動かされた拵であった。
尚、佐野美術館での展示品でもあったようである。
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②成木鐔
恵那秋水会さんでは、店主の方が成木一成さんの近くに住まわれていたとの事で、尾張写や柳生写、京透かし写、などの成木鐔が6点も一度に出ていました。
探していたのが信家写であったので今回は見送ったのですが、これだけ好きな作家の作が並んでいると心躍ります。
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③南蛮っぽい虎目貫
神田藤古堂さんで見かけた可愛らしい表情の虎の目貫。
南蛮的な風合いを感じるがどういったものなのだろうか。
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裏行を見ると薄く作られている。
少し時代が上がりそう(江戸頃)にも個人的には感じたが、然したる根拠もなくただの直感であるので、実際は分からない。
いずれにしても可愛くそして面白そうな大きな目貫であった。
④栗鼠目貫
初日午前中に勝武堂さんで見かけた埋忠極めの栗鼠(リス)目貫。
裏行を見ると非常に薄造りで蝦夷っぽい造り込みをしている。
埋忠極めになった理由は何故であろうか。
根の形状だろうか。
丁度栗鼠の研究材料にしてみたいと思い購入を検討。
初日の夕方ごろ再びお店を訪問した時にまだあったので購入を決意!
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⑤古金工鐔
こちらは写真が無いのだが、確か日宝さんだったと思う。
花の透かしがあり、古い山形の櫃孔の開いた大きな山金鐔で恐らく室町期から桃山頃にかけてのものだろうか。
これは一目で惹かれたが初日の午前中であり値段も30万円以上だったのでちょっと他のブースを見てから考えようと思い一旦退却。
その後一通り見て午後もう一度見ようと思いお店を訪問すると既に物はなく品札には「売約」の文字。
くぅ~…先を越されてしまった。
やはり動くものはその場で決めないと無くなってしまう。
即断が求められる場は苦手です…。
無限にお金があれば良いのですがねぇ。。
⑥宗珉虎目貫
真玄堂さんにあった横谷宗珉の虎目貫。
立体感が凄く、金をふんだんに使っておりずっしり重い。後藤家などの物と比べると意外に大きく驚く。
虎の実物を見た事が無い時代に作られる独特の猫のようなデフォルメされた顔が可愛らしい。
そして何より表情が生き生きしていて良い。
廃れたような古い物が好きなので綺麗な町彫には基本的にあまり興味が無いのであるが、この目貫だけはなぜかとても惹かれる。
こちらは写真が無いので、真玄堂さんのインスタより。
こちらの目貫も2年程前からお店で拝見させて頂いていたり、刀装具鑑賞会で出てきたり、書籍で見ていたりと見る度に欲しくなってきた1つ。
実物を拝見するのは5度目位だろうか。
町彫名品集成(著:福士繁雄)所載品で庄内酒井家伝来品。
⑦金家鐔
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