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第70回重要刀剣指定展を見て
第70回重要刀剣指定展を見てきました。
今回は例年以上に良い作が並んでおり非常に楽しめました。
2/24まで刀剣博物館で開催中ですので是非行かれてみてください。
![](https://assets.st-note.com/img/1738392188-WSde2tQcX7TpyEHiBYmk56hg.jpg?width=1200)
気になった刀や刀装具も多かったのですが、個人的に特に気になった物を今回も挙げてメモ代わりに書いていこうと思います。(目録番号順)
①刀
No4.金象嵌 来国光(刀)
直刃で匂口締まる。刃は冴えており地鉄が整い沸映りが現れている。
他の刀が綺麗に研磨されている中でこの刀はヒケや傷、錆などが目立ち、そのままでも合格という、良いものは研磨をしているかに限らず合格させるという日刀保のメッセージが出ているかのよう。
尚、茎には本阿弥光忠の金象嵌が施されています。
No6.無銘 千手院(太刀)
無銘ながら生ぶの姿を留めており、茎孔3つ。
肌が流れ柾がかり、腰反りの高い優美な姿をしている。
刃文には打ちのけやほつれなどが見られ沸付き、大和物の良さが見て取れる。
大和物は無銘も多いので銘を消したとかではなく最初から無銘のこうした生ぶ姿というのも存在している可能性は高そうです。
No9.無銘 大和有俊(刀)
無銘薙刀直し。大切先で青江のような低い映り、飛び焼きの様な湯走りの様なものが刃の上に入る。
落ち着いた地鉄と刃の中に金筋なども見られ覇気もある作。
見た目からも非常に面白い作でした。
No10.無銘 保昌(短刀)
無銘ながら刀身全体に柾がかかり帽子が焼き詰めになっている。
金筋豊富で湯走りなど特徴が顕著に出ており鑑定に出たら大多数の人が当たるでろう典型作。
沸映りなども顕著で良き短刀でした。
No13.無銘 貞宗(脇差)
相州伝上作の地景が出ており匂口も柔らかく冴えている。
のたれ刃の刀身には二筋樋が入っている。茎は朽ちが進行しているように見受けられるが小さく南北朝期の体配をしており如何にも貞宗という印象を受ける。帽子は使用により欠損した為かフクラの形が変わっていた印象。
No.15 兼氏(太刀)
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