八文字長義が海外へ行った後の話
一時期販売されていて話題になった佐竹義重所持と伝わる「号:八文字長義」。南北朝期の長船長義の作。
号の由来は、鬼義重の異名で恐れられた武将、佐竹義重がこの刀で相手方の騎馬武者を斬ったところ、兜もろとも頭部が真っ二つになり馬の左右に分かれて落ちた事に由来します。
その後この刀を台湾の日本刀蒐集家が購入した、というニュースが話題になりました。
今回はその後の話になります。
なんとこの八文字長義の所有者の方が盛光堂さんのYoutubeチャンネル「日本刀の美」にゲストとして登場したのです!
(Youtube「日本刀の美 刀剣の旅 台湾・台北篇」)
動画内では佐竹義重の子孫である秋田県知事の佐竹敬久さんより、「ぜひ、その刀を大事に守ってください」とメッセージを頂いたという一幕がありました。
その際に現在の八文字長義所有者である劉氏は、「自身が刀の所有者だとは思っておらず、ただその刀の長い歴史にとって少しの時間、その間大事に保管して次の人に引き継ぐ事が重要と考えています」と述べられています。
そのほか動画内では劉氏の日本刀に対する考え方なども話されていました。
当時このような名刀が海外にいってぞんざいな扱いをされたら…と不安がる方も一部見られましたが、動画を見ると分かるように日本人以上に日本刀を理解し大切にしている方が所持している様子が伝わってくる内容でしたので心配は無用のようです。
昨今円安の影響でどんどん世界に名刀が出ているという話を聞きますが、海外にもこうした愛刀家の方は沢山いらっしゃり、名刀は海外にいってもやはり然るべきところに納まっているのを感じます。
刀で刺身を斬るような人の元に名刀はいきません。確実に。
ですのでご安心を。(私が言うのも変ですが)
動画本編には八文字長義の他に特別重要刀剣に指定された年紀入りの長光の素晴らしい太刀も登場します。
こちらも地鉄の拡大写真など載っていましたが実に素晴らしい出来でした。
是非本編ご覧になって見ると面白いと思います。
(Youtube「日本刀の美 刀剣の旅 台湾・台北篇」)
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それでは皆様良き刀ライフを!
↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)