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古金工鐔 唐草模様図鐔①
表に葡萄の葉と蔦、裏に葵の葉と唐草を毛彫で表現し、水滴を表現しているのか金と銀の点象嵌が施された古金工極めの鐔。
この鐔の鑑賞記録を残しておく。
縦77.6mm×横76.1mm×耳厚4.5mm、切羽台厚3.8mm。
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・象嵌部の拡大
金と銀の点象嵌は綺麗な丸い形をピッタリはめ込んでいるというよりは、球のような窪みにラフに打ち込んでいる様子が見られる。
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因みに象嵌が外れている部分もいくつかあり、その部分を拡大して見る。
すると球のような下穴をあけている事が分かる。
模様として打ち込んでいる丸鏨跡の2倍程度深く彫り込んでいるようにも見える。
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因みにこの魚々子のような鏨は他の古金工の作にはあまり見られない程に大きなものである事が特徴の1つとして挙げられる。
例えば以下は同じく古金工極めの鐔と並べたものである。
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魚々子のような鏨を同じ倍率で拡大したものが以下であるが、その大きさの違いが際立つ。
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