現代刀職展の賞の種類について
現代の刀職人が腕を競い合う「現代刀職展」の結果が出て盛り上がっていますね!
刀職のフォロワーさんの受賞報告も沢山見れて私もテンションが上がっています^^
ところでこの努力賞や優秀賞とはどのような賞なのでしょうか。
そして第1席や第2席とはどういう意味なのでしょうか。
今回は現代刀職展の賞の種類について書きます。
これを知っておくと、「おお!あの方はこの賞を受賞したのか!!」とより一層Twitterを楽しむことが出来るかもしれません。
①賞の種類(上から順に紹介)
■無鑑査
これは賞ではありません。今まで数々の賞を取ってきた人のみがなれる、いわば殿堂入りのようなものです。
その為基本的に無鑑査の方の作が賞に選ばれることはありません(正宗賞を除く)
■特賞
・正宗賞(作刀の部のみ)
一番難しい最高賞。無鑑査の出品作から選ばれます。
難しいが故に毎年出るわけではない。
直近で最後に出たのは2014年の河内國平さん。
それ以降7年間まだ出ていません。
本当に本当に素晴らしい作が生まれた時に初めて受賞となるまさに最高の賞。過去の受賞者を見ても歴史に名を残している方々ばかりです。
(画像転載元:つるぎの屋)
・高松宮記念賞(作刀の部のみ)
作刀の部門における最高賞です。(正宗賞は滅多に出ないので実質こちらが最高賞化している気がする)
刀工の方達はこれを受賞する為に頑張っていると言っても過言ではないかもしれない。(違ったら御免なさい)
作品が素晴らしい事は言うまでもありません。
・文部科学大臣賞(研磨の部のみ)
令和4年に再開されました。研磨の部の最高賞です。
・木屋賞、竹屋賞、千葉賞(研磨の部のみ)
研磨の部には薫山賞、寒山賞に加えて、木屋賞、竹屋賞、千葉賞が加わります。
研ぎの中での最高賞がこの5つになります。
・薫山賞、寒山賞
日刀保の創設者である本間薫山氏、佐藤寒山氏に由来する賞で、各部門の優品に授与される特賞です。
・日本美術刀剣保存協会会長賞
長いので大抵「会長賞」と略されます。
日刀保の会長が選んだ賞と思われる。
■優秀賞
優秀賞第1席、第2席、第3席…と続きますが、第1席が一番評価が高い事を表します。
■努力賞
努力賞第1席、第2席、第3席…と続き、第1席が一番評価が高い事を表します。
■新人賞
新人賞は刀鍛冶試験に合格したばかりの方の中(作刀の部)から一名のみの受賞となります。
■入選
入選第1席、第2席、第3席…と続き、第1席が一番評価が高い事を表します。
■まとめ
②審査員
こんな方々が審査をされているようです。
(画像転載元:日本美術刀剣保存協会)
③終わりに
色々な賞があってどれがどの位の賞なのか、刀職でない方には分からない人も多いのではないでしょうか?
冒頭に書いた無鑑査になる為には特賞を何度も取らないといけません。
如何に大変で困難な道かが分かるかと思います。
以下に昨年9/5~10/18に行われた現代刀職展の写真を上げていますので、どのような刀が受賞しているか是非ご覧になってみてください。
今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き御刀ライフを~!