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米中ソに翻弄されたアジア史①
江崎道朗氏・福島香織氏・宮脇淳子氏の共著。
日本がカンボジアの独立に関わったこと、アジアの国々に多大な影響を与えたこと。近現代史において日本の果たした役割は大きい。報道もされない、授業でも扱われない。もっと関心を持とう。
大東亜戦争当時、カンボジアはシハヌークが24歳の若さで王位に就いた。当時のカンボジアはフランス領インドシナであった。シハヌークはフランスからの独立を念願としていた。日本は第二師団が駐在しており、只熊元陸軍大尉もその中の一人。第二師団はフランス軍司令部への奇襲を成功させ、この混乱に乗じてカンボジアは独立宣言を果たす。しかし、その後すぐに終戦の知らせが届き、只熊さんも帰国の準備。しかし、ソン・ゴク・タン首相が只熊さんにカンボジアに戻って留まってほしいと密使を送る。只熊さんはカンボジアの現地の人達との意思を確認し、カンボジアに留まることを決意、もちろん帰れない、永遠に。それを覚悟の上で。
当時の日本が目指したものとはなんだったか。それを本気で使命と思い、人生をかけた日本人たち。終戦だと言っても、すぐにそれをあきらめることはできなかったことが本音であろう。防衛研究所によれば終戦後も東南アジアに留まった軍人は約800人ほどとされている。