![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/89011803/rectangle_large_type_2_445b7b612d6bad2fecf284650dd14d0a.png?width=1200)
股関節周囲の筋の機能とそのエクササイズ方法9選
昨日弾丸で石川から大阪に来て、素晴らしい方達と夜の会をご一緒させていただいて、結局朝5時.....
今日は長女のお食い初めのため学会は参加せず、始発で石川に帰っています笑
股関節の筋の特徴
股関節に作用する筋は、下肢帯の筋と大腿の筋が存在します。下肢帯の筋は、骨盤腔の内側に位置する内寛骨筋と外側に位置する外寛骨筋に大別されます。
内寛骨筋を構成するのは、大腰筋と腸骨筋であり、この2つを合わせて腸腰筋と呼びます。大腰筋は姿勢保持筋としての役割も有しています。腸腰筋は腰神経叢の枝による支配を受けます。
内寛骨筋は、殿筋群と短外旋筋に区別されます。殿筋群には、下殿神経支配の大殿筋と上殿神経支配の中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋があります。短外旋筋は深層外旋六筋として知られる筋群で、仙骨神経叢の枝による支配を受けます。大殿筋の深層に位置する短外旋筋は、生理学的に断面積が小さくモーメントアームが短いと言われています。
これより、肩関節における回旋筋腱板と同じように、短外旋筋は股関節の安定化に作用します。ただし股関節外旋には、大殿筋や中殿筋後部線維も大きく関与します。
大腿には、筋間中覚によって隔てられる筋区画が3つ存在します。前区画には、大腿神経に支配される縫工筋と大腿四頭筋があります。
後区画には、ハムストリングスがありますが、膝関節屈曲に作用する大腿二頭筋短頭のみが総腓骨神経で、それ以外は脛骨神経の支配を受けます。
また、内側区画には股関節内転筋群が存在しますが、その支配神経は複雑です。機能的には、薄筋のみが膝関節にも作用する二関節筋です。
機能解剖学視点の運動療法について
股関節の正常な屈曲可動域の関節可動域は120~130°のうち、股関節単独での運動は約90°であり、残りは骨盤の後傾による運動であると言われています。このことから、本当の股関節屈曲運動を行うためには、骨盤の後傾および腰椎の後弯を抑制する必要があります。
また、拮抗筋や関節包靱帯の伸張性は関節可動域に大きく影響しますが、肢位によって緊張度が変化することも忘れてはいけません。
さらに、手術による侵襲が加わった場合には、皮膚や筋膜といった軟部組織の伸張性が関与します。そのため、術後早期の運動療法においては、組織修復の観点からリンパドレナージなどのアプローチがとても重要になります。
腸腰筋
大腰筋は、腰椎が屈曲-伸展中間位にある際に、抗重力筋として姿勢保持に関与します。しかし、腰椎屈曲位では腰椎屈曲作用、伸展位では腰椎伸展作用を有しています。
骨盤後傾姿勢に見られる特徴としては、大腰筋が作用しても腰椎の前方剪断力も産生してしまいます。大腰筋の収縮を意識させることを目的とするならば、腰椎の生理的前弯を保持しつつ、股関節屈曲運動を行う必要があります。
立位・歩行時の筋収縮を意識したエクササイズは、背臥位で行います。
小転子の遠位部に直接付着する腸骨筋の前部線維は、股関節90°屈曲位に比べて30°屈曲位でより高い筋収縮が得られると言われています。
このことから、腸骨筋の関与がより大きいということが考えられます。大腰筋への意識を高めるのであれば、ベッドと腰部の間に入れたタオルなどを軽く押すように腹圧をかけながら股関節の運動を行います。また、下肢を持ち上げる際の求心性収縮より、降ろす際の遠心性収縮を意識することが重要とも言われています。
大殿筋
ここから先は
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54856701/profile_4667d5d63c1c21ed4208203624f47f93.jpeg?fit=bounds&format=jpeg&quality=85&width=330)
Physio365〜365日理学療法学べるマガジン〜
365毎日お届けするマガジン!現在1000コンテンツ読み放題、毎日日替わりの現役理学療法士による最新情報をお届け!コラム・動画・ライブ配信…
整形外科疾患の知識、筋膜の基礎、自費整体のリアルなどを週1回お伝えします!