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牧之原の家 プランを考える
普段、住宅の設計をしている時に考えている事や思ってる事を描きます。
住宅のプランを考え始める時、周辺環境や、日射、風向き等を考慮します。
今回の土地は、お客様が土地購入の際、一般的には既存住宅を全て解体し更地にした後、土地の引き渡しを行うのを、あえて脇屋(過去に、居酒屋をやっていたらしい)を残して、DIYで楽しみながら改装をする予定です。
プランを考える時、脇屋との繋がりや庭との関係を考慮しました。庭を使いやすく、脇屋と程よい関係を保つ為に、半屋外空間を設置し半屋外空間の中には流し台を設置して食事を出来るようにしました。
南側と東側が道路なので、遮蔽にもなり、気兼ねなく、屋外で食事や団らんができる場になるように配慮しました。
また、勝手口から近いので雨の日でも濡れにくく、洗濯物が干せる物干し場にもなります。
さらに自転車置き場にもなり、観葉植物等も置けて、多目的な使い方ができます。
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敷地が住宅街にあり、住宅の配置は町並みに配慮し、北側に平行に配置しています。南側に駐車場とウッドフェンスを設け、駐車場との遮蔽物になります。
南東側には畑を設け、木々を眺めてながら、玄関向かいます。
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お客様の家族構成は、ご夫婦と二人の子供。
南側にダイニング、リビングを配置し、ダイニング部分にはコーナー窓があり、庭を感じ、吹き抜けで冬の日射を受けて、明るく暖かくなります。
ベンチを設け、大人数が集まって食事ができるようになっています。ベンチは収納を兼ねています。リビングには木製の引き戸を設け、庇のあるウッドデッキにより、庭との繋がりができます。
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キッチンは北側に配置、作業台を設置し、子供たちと料理をしたり、食事が出来ます。
南側に向かって、キッチンに立つとダイニング、リビングが見え、窓の向こう側の庭を見渡せます。
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キッチンの東側にはパントリーがあり、行き止まりのない、廻れる導線にする事によって、広さを感じる事ができます。
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西側には洗面、トイレ、ファミリークローク、奥には脱衣室とユニットバスを配置し、脱衣室には、洗濯機があり、洗濯ものは勝手口から外に干し、ファミリークロークに収納できるように、家事動線を近い位置にする事によって、作業効率を良くしています。
脱衣室と洗面を分ける事によって、脱衣室が洗濯物の室内干し場になります。
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プランを考える時、いろいろな事を多方面から考えますが、考えを集約し、プランは極めてシンプルに、普遍的にするように心がけています。