古本屋で「江戸」というワードのついたタイトルがつく本を、適当にとってはパラパラと頁をくって見ていたら、またもや虚無僧を発見。
偶然に虚無僧を見つけたのはこれで3回目。
前回、前々回はこちら↓
今回の本はこちら↓
『大江戸異人往来』
タイモン・スクリーチ著 高山宏訳
この本の内容は…、
著者のタイモン・スクリーチ氏は、
ヴィジュアル・カルチャー研究の方法を導入し江戸学に新局面を開いた。
という人とのこと。
この本に載っていたのがこの絵。
江戸時代の外科医院の前で、虚無僧が門付けしている。
この絵が描かれている本、『昔話稲妻表紙 』は1806年に刊行された。1806年刊行ということは、三代目歌川豊国、国貞の絵ですね。
『昔話稲妻表紙 』とは、
山東京伝作です。
この絵の場面のお話の虚無僧部分抜粋↓
佐々木桂之助扮する虚無僧が、「瀧おとし」を吹いている!
追われる佐々木桂之助が、この外科医に逃げ込み、捕り手たちが乗り込んでヒッチャカメッチャカになる場面がこの後に描かれています。
リアルすぎる模型…。
江戸時代の外科が怖すぎる。
看板も怖すぎ…。
障子に貼ってある「赤かうやく」は、赤色の膏薬のこと。
こちらは、
本の冒頭にある登場人物紹介部分の佐々木桂之助(右側)
其角とは、
宝井其角のことで、江戸時代前期の俳諧師。
この頃は、虚無僧のことを「暮露」または「ぼろんじ」とも呼んでいた。職業的には全く別のものであります。
暮露についてはこちら↓
それにしても、タイモン・スクリーチ氏はよくぞこんなマニアックな方向から虚無僧の絵を見つけましたなぁ。
以上、
虚無僧と文学☆山東京伝作『昔話稲妻表紙』歌川豊国画
でした♪